米国内の銃暴力による死者数、今年だけで5000人超え。1日平均110人

    2024年を迎えてから、アメリカでの銃暴力による死者が5000人を超えた。非営利団体ガン・バイオレンス・アーカイブ(GVA)が発表した。

    2024年を迎えてから、アメリカでの銃暴力による死者が5000人を超えた。1日平均110人が死亡していると、ガン・バイオレンス・アーカイブ(GVA)が2月16日付で発表した。

    GVAは、アメリカ国内の銃撃事件や銃暴力を追跡する非営利団体だ。銃使用の影響を可視化するため、銃暴力に関するデータやマップをウェブサイトで提供している。

    As of today, there have now been over 5,000 gun deaths (including the # of approximate suicides based on CDC data) so far this year in the United States – an approximate average of 110 per day. https://t.co/BJuUcOYLV3

    — The Gun Violence Archive (@GunDeaths) February 15, 2024
    Twitter: @GunDeaths

    直近では2月14日、ミズーリ州カンザスシティーで銃乱射事件が発生した。プロフットボールリーグ(NFL)の優勝決定戦「スーパーボウル」で連覇したチーフスの優勝パレードでにぎわう、ユニオン駅周辺での出来事だった。

    ロイター通信によると1人が死亡、少なくとも21人が負傷した。3人が拘束されたが、動機は明らかになっていない。

    今年アメリカで最も被害が大きかったのは、イリノイ州ジョリエットで1月23日に起きた事件だ。23歳の男が9人を銃撃し、うち8人が死亡した。男はその場で自らを撃ち、死亡が確認された。

    Police have officially confirmed that an AR-15-style rifle was recovered from the vehicle of a #Joliet mass shooting suspect. They also noted the suspect took his own life with a “ghost gun” that was used in one of the shootings. #Illinois https://t.co/7x7Ca86hhx

    — Felix Sarver (@fsarver) February 13, 2024
    Twitter: @fsarver
    事件発生直後の現場近くの様子

    2024年に入ってからの6週間で起きた銃乱射事件は44件で、2020年以降最も少ない。ところが、事件に関連した死者数はここ数年に比べて増加している。

    GVAによると、2023年は銃によって1万8854人が死亡、3万6338人が負傷した。

    2014年の記録開始以来、毎年2万人以上が銃によって自死している。2023年の人数はまだ統計が出ていないが、これまでの推移を考えるとおそらく4万人以上が銃によって死亡した結果になると予想される。

    今回の「5000人超え」というデータは、銃規制の議論を再燃させた。銃規制は、11月に控えている米大統領選でも注目のトピックだ。

    共和党の候補指名が見込まれるドナルド・トランプ前大統領は、再び当選すれば、ジョー・バイデン現大統領が導入した銃規制をすべてて撤廃すると発表している。