学校で教えてほしかった！アフリカ系アメリカ人が関わった17の歴史的事実

世界で初めて心臓切開手術に成功した人物も、「ベティちゃん」のモデルも、アフリカ系アメリカ人なんです。

BuzzFeed読者に聞いてみました。「アフリカ系アメリカ人の歴史の中で、びっくりするような話を教えて！」

みんなから集まった学びを、下記に公開します。

1. 「生理帯」を発明したアフリカ系女性

Fair use

メアリー・ベアトリス・デヴィッドソン・ケナーは、若い時からかなりの発明家でした。中でも革新的だったのは、生理帯。

興味を持ったメーカーはいたのですが、メアリーの肌の色を理由に商品化には至らず。

そのためこの偉大な発明品は、発案から30年後となる1956年まで使用されることはありませんでした。

—sinclaire1022

2. 1951年、ヘンリエッタ・ラックスのがん細胞が、医療研究の大発見に

Nicholas Hunt / Getty Images for HBO / Fair use

『不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生』という小説があります。同タイトルの映画では、オプラ・ウィンフリーが主演でヘンリエッタの娘を演じました。

作品では、がんにかかって受診したヘンリエッタから採取・培養されたHeLa細胞（ヒーラ細胞）が、いかにして医療の研究に貢献したかが描かれています。

悲劇なのは、ヘンリエッタの遺族はこのことを1975年まで一切知らなかったこと。科学者はヘンリエッタの細胞からこれだけの発見をして利益を上げたのに、彼女の子どもたちは貧困の中で暮らしていたんです！

—Sallysweetheart

3. アフリカ系アメリカ人として初めてアカデミー賞最優秀主演女優賞にノミネートされた、ドロシー・ダンドリッジ

20th Century Fox

歌手としても活動していたドロシー。1954年の映画『カルメン』での演技が認められました。

—nelliem4f49128cd

4. ダニエル・ヘイル・ウィリアムズ医師は1893年、世界で初めて心臓切開手術に成功した

Public domain / Getty Images

ウィリアムズ医師は、アフリカ系医療従事者を雇用した最初の病院を設立した人物でもあります。

—PHM8

5. ジョン・ロックは、アフリカ系アメリカ人初の連邦最高裁判所弁護士

Public domain

ジョン・ロックがアフリカ系アメリカ人として初めて最高裁の弁護士になったのは、1865年2月1日。

これより前、ジョン・ロックは医師だったのですが、あまりにも体調が悪かったため医療の道を諦めて、代わりに弁護士になりました。

驚きなのが、「ドレッド・スコット判決」では“アフリカ系の人はアメリカ市民だと認められない”とされていたのに、最高裁判所で弁護士業をするのに、アメリカ市民である必要はなかったということ。

学校でこれを教わらないのって悲しい。

—lindseyn12

6. セロニアス・モンクは、偉大なジャズ作曲家の一人で、ジャズ革命の強力なリーダー

Public domain

私がモンクの音楽を知ったのは何年も後になってから。もしまだ聴いたことない人がいたら、YouTubeで『ビッグ・バンド＆カルテット・イン・コンサート』を探してみてください。

—hseff

7. ベティちゃんのモデルはアフリカ系女性

Instagram/ @Bettyboop / Paramount Pictures

ベティちゃんことベティ・ブープは、ニューヨークのハーレム地区にあったナイトクラブ『コットンクラブ』で活躍したアフリカ系ジャズ歌手エスター・ジョーンズ、通称ベイビー・エスターがヒントになりました。

彼女の特徴的な歌い方はヘレン・ケインに盗用され、それをアニメーターのマックス・フライシャーが採用したのでした。

—soleil__

8. マリ帝国のムーサ1世は、史上最もリッチな人とされています

Public domain

マリ帝国のマンサ・ムーサ王のことを生徒は学校でもっと学ぶべきだと思う。

「彼の財産を正確な数字で示すことはできない」と言われています。

—degobrah

9. キャサリン・ジョンソン、メアリー・ジャクソン、ドロシー・ヴォーンは、NASAの宇宙開発競争の背後にいた女性

Public domain

1960年代の宇宙開発競争の背後にこれだけのアフリカ系女性がいたなんて、映画『ドリーム』を見るまで夢にも思いませんでした。

キャサリン・ジョンソン、メアリー・ジャクソン、ドロシー・ヴォーンと、“コンピューター”として働いた女性全員が、宇宙飛行士ジョン・グレンがアメリカ人として初めて軌道周回飛行を成功させた際の頭脳となりました。

学校で彼女たちのことを学びたかった！

—Betherick85

10. アフリカ系トランスジェンダーの女性マーシャ・P・ジョンソンは、ストーンウォールの反乱のけん引に助力

Netflix

“クリストファー通りの市長”としても知られたマーシャは、ゲイの権利運動で目立った存在だったのですが、2015年の映画『ストーンウォール』ではちらりとも登場しませんでした。

マーシャは抗議活動の前線にい続け、ゲイの普遍的な権利を主張し続けました。

—emmagreen

11. バイヤード・ラスティンは、ゲイであることを公言した公民権運動家

Public domain

バイヤード・ラスティンは、社会的権利を求めていた活動家です。

キング牧師と共に、南部キリスト教指導者会議などさまざまな組織の設立に協力したり、1947年のフリーダム・ライド運動（自由のための乗車運動）に助力したりしました。

また1963年のワシントン大行進ではリーダーを務め、市民権、社会権、ゲイの権利のために尽力しました。

—562adan

12. 奴隷だったヘンリー・ボックス・ブラウンは、33歳の時、驚きの方法で自由を獲得した

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1849年、まだ奴隷制が推進されていたころ。彼は自由の身になるため、バージニア州からペンシルべニア州フィラデルフィアまで、箱に入って自分を「配送」しました！

—chasityf2

13. アイダ・B・ウェルズは1890年代、情報たっぷりのエッセイと勇気ある行動で、リンチ反対の運動をけん引した

R. Gates / Hulton Archive / Getty Images

これは、アフリカ系アメリカ人のみならず、女性にとってもかなり大事なことです。

大学に入るまで、彼女のことをまったく知りませんでした。それってただただ悲しい。

—jansenbarretts

14. ハーレム・ヘルファイターズは第一次世界大戦中、アメリカ部隊として最長の191日間を、前線で過ごしました

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第一次世界大戦で戦った第369連隊、ハーレム・ヘルファイターズのことを、学校で学びたかった。

彼らはその勇気が認められ、フランスのクロワ・ド・ゲール勲章を受けました。私にとって一番目を引くハーレム・ヘルファイターズのメンバーは、ヘンリー・ジョンソンです。

彼は前線で、ナイフと素手で敵の兵士と戦いました。

—lymkid10

15. 1921年、「ブラック・ウォール・ストリート」はアフリカ系アメリカ人の事業で活気あふれたコミュニティでした

Public domain

映画『ウォッチメン』を見るまで、ブラック・ウォール・ストリートの存在を私は知りませんでした。オクラホマ州タルサ市グリーンウッド地区では、繁盛したアフリカ系の事業がいくつもありました。

でもそれも、タルサ人種虐殺が起きてコミュニティが破壊されるまで。これは間違いなく学校で教えるべき話だと思います。

悲劇的に人命が失われただけでなく、歴史上のこの時期に、アフリカ系の人たちが事業で成功を収めていたのですから。

—grias

16. 1963年、アラバマ州バーミングハムの若者は、子どもによる非暴力の抗議運動を指揮

PBS

私は、公民権が重要であることを理解しながら育ちました。でも学校では、若者が公民権運動において重要な役割を担う姿を、ほとんど見たことがありませんでした。

自分たちと同じ年齢の子が外へ出て行って抗議し、それが成功したなんてことを学校にいたときに知っていたら、良い刺激をもらえていたと思います。

—annasemail2006

17. 最後は、ノーベル平和賞を受賞したアフリカ系アメリカ人は、キング牧師が初めてではないというお話

Hulton Archive / Getty Images

その栄誉を手にしたのは、デトロイト出身の政治学者でありアメリカ人外交官のラルフ・バンチでした。

バンチは1950年、アラブ諸国とイスラエルの休戦交渉に貢献したことでノーベル平和賞を受賞しました。

—fluffyoctopus85

備考：投稿いただいた内容の一部は、分かりやすくするためや長さ調整のために編集してあります。

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳：松丸さとみ ／ 編集：BuzzFeed Japan