韓国SBSが4月19日に放映した番組「お笑いレジェンドマッチ(웃찾사 레전드 매치)」が世界中で物議を醸している。
ライオンキングの「サークル・オブ・ライフ」を踊って、ネタは終わる。
全く面白いと思わない人たちの声がツイッターに溢れた。
「なんなんだSBS、視聴者もなんでこれを面白がるのか!?!?! 吐き気がする!!!! ファック・ユー!! ブラックフェイスは面白くない。歴史的にも!!!!」
「この不愉快であからさまに人種差別的なネタを削除し、感情を害された人たちに対して謝罪しなさい。放置するわけにいかない」
ブラックフェイスだけではない。衣装にも批判が集まった。
「SBS、なんなんだこれは?! ブラックフェイス、白菜の葉のスカート、色を塗った大きな唇。憤慨する人がいるってことが、どうして頭をよぎらなかったのか?」
「SBSはサイテーの寄せ集め。黒人、ネイティブアメリカン、ポリネシアンをいっぺんに笑い者にするとは」
ブラックフェイスは「文化の盗用」(cultural appropriation)だとしても批判される。
文化の盗用は、自らが属するわけではない文化を、衣装や髪型、化粧などで擬似的に表現すること。植民地支配の歴史や人種差別といった支配関係が批判の背景にある。つまり、支配者が被支配者の文化を、オリジナル文脈から取り出して、都合のいいように歪めて表現する。支配者は、被支配者の差別や苦痛を無視して、「エキゾチック」などとして都合よく崇拝(fetishize)する。
例えば、ディズニーは昨年、映画「モアナと伝説の海」に登場するキャラクター・マウイの衣装を売り出した。タトゥーの入った褐色の肌を衣装にしたところ、「ディズニーによるブラックフェイスのニューバージョンだ」「文化の盗用だ」と非難を浴びた。
日本のケースもある。アメリカ版VOGUE3月号の写真特集「神隠し」で、白人モデルのカーリー・クロスが芸者風のスタイリングで登場した。激しい非難を浴び、カーリー・クロスは謝罪した。
「ブラックフェイス」は世界中で物議を醸している。オランダのサンタクロースには、顔を黒く塗った「ズワルト(黒い)ピート」がお供する。この伝統について「人種差別を助長する」と廃止を求める側と、「文化を壊すな」と擁護する側に分かれ、大きな議論となっている。
日本でも同様の例はあるが、大きな批判にはさらされていない。
BuzzFeed Newsは人種差別をめぐる記事を「M·A·C 黒人のリップめぐるヘイト議論に4万コメント 『美は人種を超える』」や「Airbnbで相次ぐ差別 シェアリング・エコノミーに息づく闇」にまとめています。
この記事は英語から編集しました。