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「アジア人をばかにする白人男に捧げる」「いい加減にしろ!」日本出身の歌手リナ・サワヤマが有名バンドボーカルを非難。その背景は?

ロンドンで活躍する日本出身の歌手リナ・サワヤマが、イギリスで行われた音楽フェスティバルで、ロックバンドThe 1975のボーカルのマシュー・ヒーリーの度重なる人種・性差別発言を批判しました。ネットにはリナを称賛する声が集まっています。

※この記事は、性的暴行や人種差別に関する発言を含みます。

日本生まれでロンドンを拠点に活動するシンガーソングライターのリナ・サワヤマが6月24日、イギリスで行われたグラストンベリー・フェスティバルに出演しました。

マシューをめぐってはここ数カ月、度重なる人種・性差別的な発言により、ファンや業界の著名人から批判の声がやみません。

2023年2月にマシューは、コメディアンのアダム・フリードランドとニック・ムレンが司会を務める、ポッドキャスト番組「The Adam Friedland Show」にゲスト参加しました。

番組では、ラッパーのアイス・スパイスの話題に。

続けてマシューは、日本、中国、そしてハワイなどの人々の話し方も揶揄(やゆ)します。

リナもすぐに「何これ最低」とコメントします。

リナとマシューは、同じレコード会社Dirty Hitに所属していました。

リナはシングル曲「STFU!」をリリースしたときのマシューの反応について、音楽誌NMEにこう語っています。

リナがマシューを尊敬していた過去を考えると、今回のリナの言動には重要な意味があるでしょう。

リナは日本で生まれ、5歳で両親と共にロンドンに引っ越しました。

2020年、NMEのインタビューで次のように語っています。

マシューはポッドキャストで、ほかにも問題発言をしています。有色人種の女性を辱め、乱暴に扱うポルノサイトを好んで視聴していると明かしました。

司会者のアダムは、マシューの家で友人を含めてパーティーをした時のことについて言及。

マシューはこの会話の中で、当時について振り返りました。

このポットキャストのエピソードは多くの反感を買いました。

今年1月のライブでは、ナチス式敬礼のまねをし、これが咎められました。

5月初旬には、歌手のテイラー・スウィフトとの交際が発覚をつないだり、キスをしたりと、仲睦まじい姿を目撃されていました。

2人の交際を知ったテイラーのファンの多くからは、失望の声があがりました。2人は1カ月後に破局しています。

無言だったテイラーと比較し、グラストンベリー・フェスティバルがBBCでも生放送される中、ステージでマシューを非難したリナの行動が称賛されています。

マシューが支持した曲でもある「STFU!」を歌う直前、怒りに満ちた声で次のように語りました

「今夜この曲を、Ghetto Gaggersを見て、ポッドキャストでアジア人をばかにする白人男に捧げる。しかもその男は、私の原盤権を持っている。いい加減にしろ!」

その時の動画がこちらです。

BBC / Via tiktok.com

Dirty Hitと契約が切れたものの、マシューは会社の株をまだ保有しています。

イギリスの有限責任会社の情報を登録し、一般に公開する行政機関Companies Houseでは、Dirty Hitの株主リストにマシューの名前が確認できます。マシューは、全体の4.09パーセントにあたる株を保有しているようです。

つまり、リナの売上から金銭的な利益を得ると考えられます。

ネットでは、多くのファンがリナの行動を称賛しました。

Screenshot of the comment in response to a tweet that includes Rina's original comment
Screenshot of the comment

グラストンベリー・フェスティバルにはマシューもおり、ファンがその姿をツイッターに投稿しています。

マシューがリナの公演を見ていたかは明らかになっておらず、リナの発言に対するコメントも発表していません。

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:久保舞菜美