信じないで! 根拠のない「減量神話」たち

    そもそもダイエットする必要はあるのか?

    インターネットには、ダイエットについての情報が溢れまくっている。

    Diana Pietrzyk / Via giphy.com

    だが、じつは足りないものがある。それは、そうしたアドバイスやヒントを批判的にとらえた分析だ。たとえば、そうした減量方法は、身体的にも精神的にも健康な行為なのだろうか(効果があるのか、という疑問については言うまでもない)。さらに、「誰もがいつでも痩せたいと思っていて当然」という考え方自体が問題になることもあまりない。

    そこでBuzzFeedでは、おなじみの登録栄養士、個人トレーナー、ヘルスコーチの面々に話を聞き、世に出まわっている減量をめぐる誤解のうち、永遠に消えてなくなってほしいと思うものを挙げてもらった。

    以下に、その内容をまとめている。

    1. とにかく体重を減らさなければいけない

    @jennifer_rollin / Via instagram.com

    「長年にわたって、つねに『目標体重よりも5ポンド(2キロ強)重い』と言うクライアントをたくさん見てきました。たとえ自分で決めた理想体重に近づいても、その目標が変わってしまうのです。まるで減量の煉獄です――つねに自分の身体に失望している状態なのです。私たちの生きている世界が、自分の身体や太っていることを恥ずかしいと思わない世界だったなら、私たちと減量の関係はどんなものになっていたでしょうか? もちろん、いまの世の中は全般的に見て、そうした世界ではありません。でも、自分自身のために闘い、そうした理想の世界をつくることもできるのではないでしょうか? そう、きっとできます。それはとても大切な闘いだと思っています」

    —ロブ・スラバー、「ランブル・ボクシング」と「バンダナ・トレーニング」の創設トレーナー

    2. たくさん運動し、いつも超ハードに鍛えなければいけない

    Fox / Via instagram.com

    「人はたいてい、すぐに結果を出したがります。即座に結果を出したいばかりに、続けられそうもない極端なことをしがちです。でも、極端なことは続きませんし、普段の生活に簡単に組みこむことも難しい。組み込むためには大きな妥協をしなければならないことが多いのです。

    たとえば、仕事の前にブートキャンプ、仕事が終わったらボクシングを週6回こなすメニューは、おそらくほとんどの人の身体にとって、適正な範囲を超えているでしょう。さらに、スケジュール的にも妥当ではありません。

    人は、しばらくのあいだ極端なことをしがちです。多少の結果は出るかもしれませんが、大きな成果は得られませんし、その過程で身体を痛めつけてしまいます。それで、運動には価値がないという結論に至ってしまうのです。大切なのは、ゆっくり時間をかけて、少しずつ変わることです。それこそが、身体が必要としていて、効果の出ることなのです」

    —アルバート・マテニー、登録栄養士、「ソーホー・ストレングス・ラボ」の共同創設者、「プロミックス・ニュートリション」のアドバイザー

    3. 世の中には「正しい」「最高な」「完璧な」ダイエットが存在していて、それを見つけなければいけない

    Twitter: @pakalupapito

    「これは理論にもとづかない、呪術的な思考です。栄養であれ、食べものや『スーパーフード』であれ、食事法であれ、なんでもそうですが、理想的な組みあわせを見つけさえすれば、どういうわけかすべてが変わり、自分もすっかり変われると考えてしまうのです。絶対に空腹を感じないとか、いつも力を出せるとか、痛みが癒えるとか、がんが治るとか、死なないとか。基本的には、あらゆるかたちをとった現実逃避です。

    そうした考え方のかわりに私がクライアントに勧めているのは、成熟したアプローチで健康やフィットネスに取り組むことです。複雑さと現実をきちんと認めるアプローチです。私たちの身体と生活は複雑なものなのです。

    もっとも効果的に変わるために必要なのは、冷静さと思慮深さと慎重さを身につけ、完璧なものなど存在しないし、それを試してみるべきでもない、と受け入れることです。私たちには、シンプルで小さな歩みを毎日積み重ねて、目標に向かって一歩ずつ進むことしかできないのです」

    —クリスタ・スコット‐ディクソン、「プレシジョン・ニュートリション」の教育ディレクター

    4. 無理のない運動や、退屈でない運動は効果がない

    Mike Hinson / Via buzzfeed.com

    「ダンス教室やローラーブレード、ボート、スイミングなど、自分が楽しめるエクササイズに参加することを考えてみてください。運動とは、ジムのなかの活動だけに限ったものではありません。興味を抱ける活動を見つけ、毎日のルーチンの一部にしてください」

    アノワ・アジャー、「アノワ・アジャー・ワークス」のオーナー兼CEO

    5. 減量は、ワークアウトをする最大の理由だ

    @combinefitness209 / Via instagram.com

    「減量をめぐる誤解のひとつが、フィットネスのもっとも重要な成果や利点は減量だという考え方です。たしかにひとつの成果ではありますが、唯一の成果ではありませんし、たいていの場合は、もっとも重要というわけでもありません。私たちは社会的な刷りこみから、美的な効果を求めがちですが、それをはるかに越えた、心身の健康や全体的な幸福に及ぼす効果が無数にあるのです。

    慢性疾患の予防、メンタルヘルスの改善、骨と筋肉の強化、早死にの予防をはじめ、定期的な運動には多くの利点があります。もちろん、減量や体重管理もひとつの利点になりますが、もっと長期的な、命を救ってくれる可能性のある利点に目を向けるほうが賢いのではないかと思います。減量がすべてではないのです」

    ショーナ・ハリソン博士、ベイエリアで活動するトレーナー、クリエイティブディレクター、ライフスタイルアスリート、「ゼンレズ」、ヨガ教師、ブランド・アンバサダー

    6. ワークアウトで最大限の成果を出せる「適切」な時刻がある

    Twitter: @CaseyGueren

    『何時にワークアウトをするのがいちばんいいですか?』と訊かれたら、『あなたにとっていちばんいい時間はいつですか?』と返します。

    3つの質問を自問してみてください。自分のスケジュールのなかで、ワークアウトが可能なのはいつ? いちばん元気に運動できる時間はいつ? 1日のなかでいちばん気分がいいのはいつ? この3つの質問に対する答えをもとに、自分なりのワークアウトを計画してみてください。

    午前6時にバーベルを上げるとうまくいくなら、午前6時にしてください! 午後1時にランニングをして、停滞しがちな午後3時の活力を高めたいのなら、そうしてください! とんでもなく長い1日の仕事を終えてから、予定していたワークアウトを午後8時にまとめてこなすのなら、それが『あなたの』時間ということです。自分のしたいようにしてください。『あなたの』時間こそが、いつだって最善の時間なのです」

    —エリカ・ジョビナッツォ、登録栄養士、「BRICKロサンゼルス」のクロスフィットコーチ兼マネージャー

    7. 体重計は有益な情報を与えてくれる

    @ellas_leap_of_faith / Via instagram.com

    「体組成を変えようとしているのなら、服のフィット感に注目するのがいちばんです。そのほうが、脂肪の減り具合がよくわかります。体重を減らしたいという人は、要は脂肪を減らしたいわけですから。健康という観点から言っても、筋肉や水分の重量ではなく、実際の脂肪を減らすのが最善です。でも、体重計では体重しか測れません。そしてその体重のうち、脂肪と筋肉と水分の割合がどれくらいなのかはわからないのです」

    —ベン・シット、登録栄養士、「エボルブド・スポーツ・アンド・ニュートリション」社長

    8. 一生涯ずっと、毎日まったく同じ(少)量の食事をとるべきだ

    @kezwink / Via instagram.com

    「多くの人は、健康な食事や体重を維持したいのなら、いついかなるときも、軽くて少量の、『腹八分目』の食事をとらなければいけないと思っています。でも実際には、人生にはアップダウンがあるし、ダイエットも同じです。ある日は必要なカロリー以上のものを食べてしまっても(たとえば誕生日とか!)、その翌日はスムージーやサラダが欲しくなるかもしれません。同じパターンは、数週間のスパンにもあてはまります。ある季節には食事の量が増えて、次の季節には減るということもあります。私はこれを『くねくねの曲線効果』と呼んでいます。健康な生活は流動的なもので、人はその流れに合わせたほうがいいのです」

    —キャス・ヤンガー、登録栄養士、「キャス・イート・リアル・フード」の創設者

    9. クレンズダイエットは、減量の「最高のスタート」になる

    @goodvibes0712 / Via instagram.com

    「クレンズダイエット(短期間だけ食事をジュースなどに置き換え、「浄化」を目指すダイエット)を推すマーケターは、身体を内側から『クリーニング』すれば、新しい健康なライフスタイルを始められるとしきりに宣伝しています。リビングルームを片づければ再出発できる、と言っているようなものです。でも現実には、健康の改善には時間がかかります。ひとつの材料やひと握りの材料(レモン、ビネガー、唐辛子、ハーブ、グリーンジュース)が減量に大きな影響を与えるということはないのです。体重を減らして、それを維持したいのなら、食習慣とライフスタイルを全般的に、そして長期的に変える必要があります。残念ですが、近道などないのです」

    アメリア・ウィンスロー、理学修士、公衆衛生学修士、「イーティング・メイド・イージー」の創設者

    この記事は英語から翻訳されました。翻訳:梅田智世/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan