あなたのパートナーは掃除できる…? TikTokで流行中の「ケチャップチャレンジ」とは

    キッチンのカウンターやテーブルの上にケチャップを垂らし、それをパートナーに掃除してもらう。ところが、この一見簡単そうな挑戦につまづく人が多いことに、SNSがザワついている。

    英語圏のTikTokで、パートナーの「基礎的な掃除力」を試す「ケチャップチャレンジ」が流行している。

    @katherinee_310 さんが2023年12月に投稿した動画から、トレンドが始まったと見られている。「ホットソースをこぼしちゃったので、婚約者に掃除してもらった結果……こうなった」と動画にキャプションがついている。

    婚約者はペーパータオルでソースを拭こうとするが、ただソースが広がってしまう。結局ペーパータオル3枚を使い、拭き取った。

    確かにソースは残っていないものの、カウンターが全体的に少し赤くなっているように見えるところで動画は終わる。 "Oh…" という撮影者の声も聞こえる。

    @katherinee_310 さんは「イライラする。だから私が掃除するの」と冗談まじりに書いた。

    @katherinee_310

    He Stresses Me Out, This Is Why I Do The Cleaning 😂😂 #fyp

    ♬ original sound - Katherine Castaneda

    @debbiekval さんの動画も話題だ。恋人がケチャップを拭こうとするのだが、こちらも汚れをただ広げるだけ。「なんだこれ」と動揺している様子だ。4枚目のキッチンペーパーを投げ、去ってしまった。テーブルにケチャップは残っていないが、油汚れが取りきれていない。

    「ふざけているだけだよね?」「なんでケチャップでテーブルを磨いているんだ…」「泣きたくなってきた」などのコメントが書き込まれている。

    試行錯誤しながらケチャップと格闘したり、自分が汚してはいないから掃除したくないと言い張ったり、いろいろな「ケチャップチャレンジ」が投稿されている。

    その多くが苦笑を呼ぶような結果のなか、@jadeswildparty さんの投稿では、パートナーがケチャップを広げるのではなく上手にすくいあげ、洗浄液でテーブルを磨くところまで映っている。「これでこそ合格!」「初めてクレンザーを使っている人を見た」「この人となら生活も安心だね」など、好評価を集めた。

    「ケチャップを拭き取るだけのどこが『チャレンジ』なのか?」と思った人は、この皮肉に気づいただろう。本来「チャレンジ」にならないことが壁になっているという事態や、そこに潜んだダブルスタンダードを問題視するメタ的な投稿も相次いでいる。

    @jamiesoneileen さんの投稿では、ケチャップチャレンジが何か説明するという対話を想定とした動画で、「何百人もの成人男性が、ケチャップの掃除ができなくて、それが『チャレンジ』になっているってこと?」「男性がカウンターを掃除できないのが、間抜けでおかしいトレンドになってるの?」と疑問を投げかける。

    「チャレンジを仕掛けている女性たちは、ちゃんと掃除できるんだよね。なんで、基本的な家事スキルがあるその人たちを褒めないの?」と聞くと、相手が「だって、それは私たちにとってはチャレンジじゃないから。私たちはできて当たり前だと思われていることで…」と口ごもる。

    また、チャレンジに失敗している動画のコメント欄の多くに、これが「weaponized incompetence(無能の武器化)」の一例だという指摘がある。

    一方で、このように相手を試したり場合によってはバカにしたりする行為を好ましくないと意見する人もいる。