「全員死亡」となった「タイタニック探索ツアー」の事故。潜水艇内部の詳細が明らかに

    6月18日午前、カナダ南東部沖で、沈没したタイタニック号を見学する潜水艇「タイタン」が消息を断ちました。世間の注目は、タイタンの内部構造に集まっています。

    1912年に沈没したタイタニック号。その残骸を見学する「探索ツアー」で、参加者が乗った潜水艇が行方不明になりました。

    タイタニック号と氷山のイメージイラスト

    6月18日午前、カナダ南東部沖で潜水艇「タイタン」が消息を断ちました。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」

    世間の注目は、タイタンの内部構造に集まっています。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」

    探索ツアーを運営する「オーシャンゲート」の最高経営責任者、ストックトン・ラッシュ氏(61)がタイタンの内部を紹介する動画がTikTokに再掲され、拡散されています。

    ラッシュ氏は、今回の乗組員の1人でもあります。

    @caseycross0

    This is the sub that 5 people are lost in the ocean somewhere in on their way to view titanic. #titanic #titan #lostsubmarine #250k #ocean #deepsea #searchforlostsubmarine #submarine

    ♬ original sound - Casey Cross
    tiktok.com

    内部の様子は非常にシンプル。ラッシュ氏の左手側にあるのは潜水艇のコントロールパネル、右手側はソナースクリーンです。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の内部を紹介する「オーシャンゲート」最高経営責任者、ストックトン・ラッシュ氏

    もう1台、外の様子を映し出すモニターが埋め込まれています。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の内部

    そして、小さな窓がひとつ。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の内部

    窓のそばにある黒いボックスは、携帯トイレです。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の内部

    用を足すときは、プライバシーを守るため仕切りを立てることができます。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の内部

    操縦は、ゲーム用のコントローラーで行います。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の内部を紹介する「オーシャンゲート」最高経営責任者、ストックトン・ラッシュ氏

    「前進したかったらスティックを前に、後退したかったら後ろに押す。左右にも曲がれるし、上昇や下降もこれ1つです」とラッシュ氏。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の操縦を担うゲームコントローラー

    「16歳がポイっと放るようなコントローラーです。万が一のため、いくつかスペアがあります」

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」の内部を紹介する「オーシャンゲート」最高経営責任者、ストックトン・ラッシュ氏

    米テレビ局CBSがタイタンを取材した映像も残っています。

    YouTubeでこの動画を見る

    CBS/ youtube.com

    中はミニバンほどのスペースだと、リポーターが説明します。

    ミニバンのイメージ画像

    タイタンにあるボタンは、この1つだけ。

    潜水艇「タイタン」内部に唯一あるボタン

    「エレベーターのように(シンプルに)したかったんです。(操縦にあたって)多くの技術を要するものにはしたくなかった」と、ラッシュ氏は構想を語りました。

    潜水艇「タイタン」内部に唯一あるボタン

    Twitter: @Pogue

    アメリカやカナダの沿岸警備隊、フランス政府なども連携して捜索にあたりましたが、悲しい結末を迎えました。

    行方不明になっている潜水艇「タイタン」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙橋李佳子