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赤ちゃんが産まれる前に知っておきたかった…“授乳にまつわる27のこと”

「乳首はホントに痛い…」授乳は身体的にも精神的にもかなり大変なこと。母乳ではなく、ミルクで育てたいと思うお母さんたちも山ほどいます。授乳について、私の体験をまとめてみました。

※この記事は、ロサンゼルスで出産した記者の体験に基づくものです。経験には個人差があり、すべての人にあてはまるわけではありません。

こんにちは、BuzzFeedのマリッサです。妊娠、出産、授乳を経験して気づいたことがあります。

それは、「授乳は身体的にも精神的にもかなり大変」ということ!

授乳をする上で気をつけなくてはいけないことって山ほどあるんです。

良い授乳姿勢をみつける、乳房緊満や母乳漏れ・乳腺炎に気をつける、母乳がたくさん出ているか確認する、などなど。

授乳と搾乳のサイクルを永遠に続け、そのせいで睡眠が犠牲になることも…。乳首が経験するのは、痛み、亀裂、水膨れだけではありません。

授乳はとにかく精神的にもしんどいものなのです。

うまく母乳が出ない時、プレッシャーやストレスに向き合ったり、自分を責めないように我慢したりするのは、かなりの精神力を要します。

私にとって初めての赤ちゃんは現在生後7カ月。まだ授乳中ですが、最初は6週間ももたないと思いました。

そこで!授乳が一体どれだけ大変なのかという認識を広めるために、知見・アドバイス・コツをシェアさせてください!

1. 最初の数カ月は、体がつらいかもしれません。

出産と産後の回復までの期間、授乳をするにはかなりの「頑張り」が必要です。

まだ赤ちゃんが小さいときは姿勢に慣れないかもしれません。ですが、赤ちゃんが大きくなるにつれ、そこまで背中を丸める必要もなくなり、どんどんやりやすくなります。

2. 授乳と搾乳のたびに、最初はお腹が痛みました。

子宮は出産の影響でまだ縮小した状態ですが、通常のサイズに戻るのに授乳と搾乳が役に立つかもしれません。しかし、その過程で、強い生理痛のような痛みがあり、出血もたくさんするかもしれません。

私の場合は出血量が多く、病院でもらった尿とりパッドがこんなに重宝するとは思いませんでした。

最初のうちは、授乳チェアの横にいつも新しい尿とりパッドをいくつか用意しておいて、頻繁に替えるようにしていました。

3. 乳首はホントにホントに痛みます。

忘れてはいけないのが、搾乳をすると乳首が痛くなること。乳首の痛みのほとんどが、赤ちゃんの吸い付きの悪さか、搾乳時の傷によるものです。

ついでに言うと、乳首の痛みを経験するママは多くいます。そんなときは、乳頭保護クリームがとても役立ちます。

痛みや水ぶくれ対策として、搾乳口のサイズをいろいろ変えてみたり、ワンサイズ大きくしてみたりするのもいいでしょう。

4. 授乳はフルタイムの仕事です。

母親業と自分自身でいることに加えて、授乳と搾乳はフルタイムのお仕事です。

最初のうちは、1日のうちに授乳や搾乳をしている時間の方が、仕事をしている時間よりも長くなるかもしれません。

1日のうち、授乳にかかる時間を計算すると、ビックリすると思いますよ。

5. やめたかったらいつでもやめられます!ホントです。

あなたと赤ちゃんに一番ぴったりで、あなたの心にも一番合う方法を見つけてください。

6. 最初は、赤ちゃんの口にメロンを突っ込んでいるような感覚になります。

まずは、『ヴェロニカ・マーズ』や『グッド・プレイス』主演のクリステン・ベルが、新生児に授乳する時の様子を説明しているこちらの動画(英語)をぜひ見てみてください。

この中で彼女は、「『赤ちゃんの口にこんなサイズの乳首入るの?』と思った」という趣旨の発言をしていますが、本当にその通りです。

まるで、赤ちゃんの口にメロンを入れているみたいな感覚になります。

いつか赤ちゃんが大きくなったとき、小さな新生児の頃の写真を見たら、自分のおっぱいがこの子の小さな口に入っていたなんて…と驚くと思います(笑)。

7. おっぱいを飲むことが苦手な赤ちゃんもいます。

母乳を飲むための能力を、どの赤ちゃんも持っているわけではありません。

私の子どもはひと月以上かかりました。それでも最終的には、ちゃんと飲めるようになりましたよ。

8. 応援チームを作ろう。

母乳で育てたいのにうまくできないというお母さんにとって、授乳は本当に大変だと思います。だから、協力してくれるエキスパートにそばにいてもらうことが非常に大切です。まずは病院から始めましょう。

出産に関わる医療従事者の多くは、授乳に関する研修を受けています。また、授乳相談に乗ってくれるコンサルタントがいる病院もあり、出産後に病室に来てくれます。

しかし中には、相談の予約を数回しないといけない場合もあります。

私は新型コロナウイルス感染症の流行前にロサンゼルスの大病院で出産しましたが、それでもコンサルタントは引っ張りだこで、実際に会えるまで4〜5回はリクエストをする必要がありました。

病院はまた、分娩後のサポートも提供してくれます。スタッフの中にいる授乳コンサルタントは、遠隔医療のアポイントの後にも力になってくれます。

ただ、授乳コンサルタントであれば誰もが、何も問題なく授乳できるようにしてくれるというわけではありません(後述します)。授乳コンサルタントに加え、もし予算的に可能であれば、産後ケアを支援する産後ドゥーラは最高にありがたい存在です。

産後ドゥーラは、産後の赤ちゃんのみならずママのケアもしてくれ、その上、授乳のためのアドバイスやコツを教えてくれることも多いです。さらには、助産師や授乳コンサルタントとの繋がりがあるため、必要であればこの人たちからアドバイスをもらってくれることも可能です。

ママ友もいるし、今はネット上でのママグループもあります。出産後、同じ境遇にいる他のママに相談できるのは最高にありがたいものです。他にも、電話相談に乗ってくれるサイトもあります。

そこで、いろいろなコツを教えてもらうのもいいかもしれません。

9. どの授乳コンサルタントでもいいというわけではありません。

授乳コンサルタントは、セラピストのようなものです。腕が良くても、自分とは合わない、ということはあります。自分の力になってくれるような存在に出会えるまで、何人か試す必要があるかもしれませんが、それで全く問題ありません。

私は、授乳コンサルタントが開催した出産前の授乳コースを受け(ここで教えてもらったアドバイスは役に立ちませんでした)、病院で別の授乳コンサルタント2人と話しました。

しかし、なかなか自分に会う授乳コンサルタントに出会えず、諦めかけていました。そんななか、お世話になっていた産後ドゥーラが素晴らしいコンサルタントに引き合わせてくれました。今となっては家族同然の存在です。

出産後の道のりを彼女と一緒に歩んできて私が学んだことは、授乳コンサルタントは出産前の段階で、どんな問題が起こり得るか、それをどう乗り越えるかについて、相談に乗ってくれるということです。

前述した、私が取った誰にでも合うように作られた(とは言え実際は誰にでも合うわけではありません)一般的なクラスよりも、そっちの方がずっと役立つものだったと思います。

10. ちゃんとしたグッズを手に入れましょう。

授乳で大抵一番大切なのは、赤ちゃんがしっかりと吸い付いてくれることなのですが、きちんとツールを使えば、これを実現しやすくなります。

母乳で育てたいと考えているのであれば、良い授乳クッションが役立ちます。

私は、オーガニックのMoon Wombのクッションをとても気に入っています。特に、妊娠中のお腹を支えてくれたり、赤ちゃんのタミータイムでも活躍してくれるからです。

あまり話題にならないのですが、グッズはかなり役立ちます。赤ちゃんから少し成長した後にも幼児用グッズとして二役こなしてくれるものもありますよ!

11. どの哺乳瓶も同じ、ではありません。

通常、新米ママが授乳の道のりを歩み始めてから初めて知るものに、授乳用に特殊な哺乳瓶があるということがあります。ゆっくり出るスローフローのタイプは、赤ちゃんの乳頭混乱を避けることができます(それでも乳頭混乱は起こり得ますし、起きても異常ではありません!)。

この点において私の場合、Dr. Brown’sの哺乳瓶未熟児用のニップルを使ったら、とっても効果がありました。

最初の6週間は、シリンジでの授乳が非常に役立ちました。

12. シリンジ授乳には技術があります。

シリンジでの授乳を試してみたい場合、授乳中に赤ちゃんが吸い付きを練習できるような方法があります。

赤ちゃんの下唇を軽くトントンとタップして口を開けさせたら、赤ちゃんの口の天井に付くように(ちょうど乳首のように)自分の指を入れて、吸い付きを始めさせます。指の太さによって、人差し指か小指がお勧めです。

そこで、特殊なシリンジを使って、授乳のリズムと流れを真似してゆっくりとミルクの滴をたらしていきます。ミルクを垂らす前に数秒、赤ちゃんが吸い付くままにします。これは、排乳と同じ動きを作るためです。排乳とは、体が母乳をたくさん出すときを指します。

こちらのシリンジは、先端がカーブしており赤ちゃんの口の端に入れた状態が保てるため、うまく授乳できます。

13. 質の良い授乳チェアは手に入れるべき。

ソファやベッドがあるので必需品というわけではありませんが、良質の授乳チェアがあれば、非常に役立ちます。

最初はここで1日のうち12時間を過ごす可能性もあるので、楽になれることが大切なのです。家具チェーン「ポッタリーバーン」のキッズ部門であるポッタリーバーン・キッズのザ・パクストン・スウィヴル・グライダーは、一番快適で見た目もかっこよかったです。

14. 搾乳器のポンプ部分は6~8週おきに交換して。

赤ちゃんへの授乳やお乳を出すのに搾乳器に頼っている場合、ポンプ部分を取り替えることが非常に大切です。

なぜなら、きちんと作動しないと、母乳の出が悪くなるためです。バルブと逆流防止機能は最初に消耗しやすく、チューブも定期的に交換すると効果的です。

15. リラックスにはお気に入りの曲のプレイリストがお勧め。

リラックスが排乳につながりますので、大好きな曲やリラックスできるアンビエント・サウンド(我が家では海の波音が大ヒットです)のプレイリストを作ると、緊張をほぐすのに役立つこともあります。

16. 授乳は楽になります!

ホルモンの急増を経験したり、産後時期に体を適応させたりするのは、なかなか大変です。おかげで、授乳はさらにつらいものになります。

もし元気があって精神的な負担もなく、本気でうまくやりたいと心は決まっているのであれば、母乳が自分に合っているか否かを判断するために、まるまる6週間様子を見てみることをお勧めします。

うまくいくときは、ひと晩で突然うまくいくようになります!

17. 楽になったからといって、それがずっと続くわけではおそらくありません。

こんなことを書くのはつらいのですが、授乳を一度「分かった」からといって、ずっと分かった状態でいられるわけではありません。

赤ちゃんが新たに一歩進むごと、自宅に変化があるごと、そして自分自身の気分が変わるごとに、浮き沈みがあるでしょう。

母親業の他の側面同様、まるでジェットコースターのようです。しかし好調の時の感覚を覚えていれば、不調な時でも、それが永遠には続かないと思えます。

18. 授乳姿勢は全部試して、常に新しいものに挑戦し続けましょう。

ぴったりの授乳姿勢は、赤ちゃんの成長に伴い変わります。最初は添い乳ではうまくいかないかもしれませんし、もしかしたら反対に、その姿勢でしかうまくいかないかもしれません。

後になったら、これがまったく逆になるかもしれません。交差横抱きや脇抱き(フットボール抱き)も同じです。

19. 遊び飲みって本当にあるんです。

「ニップラッシュ」はれっきとした言葉であり、それには理由があります。ニップラッシュは、突然何かが赤ちゃんの注意を引いたために、赤ちゃんが乳首を咥えたまま振り返ったときに起きます。

「遊び飲み」も似た言葉で、赤ちゃんが乳首を加えたまま周囲を見回したりおっぱいを触ったり、他のことが気になって授乳に集中していない状態を指します。

このように注意力が散漫になる時期は、赤ちゃんが周囲の環境に気付き始めたときに始まります。我が家の場合、3~5カ月のときがとても大変でしたが、一番のピークは4カ月目でした。

そんなときは、慌てずに辛抱強くいてください。赤ちゃんに任せてみてください。もっと頻繁に授乳できるよう心の準備をしておきましょう。

おくるみも、赤ちゃんの上にかけて自分の肩に持ってくるようにすればかなり役に立ちますし、授乳時にぬいぐるみを持たせるのもいいでしょう。

20. おっぱいの片方の出があまり良くなかったり、大きさが違ったりしても気にしないで。

もしそうなっても、あなたひとりではありません。

実は、2007年に母乳育児医学会の学会誌「Breastfeeding Medicine」に発表された研究によると、「母乳の生産量は多くの場合、右の乳房の方が多いケースが多い」ということです。

授乳は出がよくない乳房から毎回スタートして、左右平等にするといいでしょう。

21. 授乳中でも、生理が再開することもあります。

授乳中は生理にならないなんていう神話を信じてはいけません。ホントです。

体は一人ひとり違いますから、生理が戻ってくる時期も人によって異なります。しかし早い場合は、赤ちゃんが一晩中寝るようになってその時間はあまり搾乳しなくて済むようになると、生理が始まることもあります。

授乳/搾乳すればするほど、体はプロラクチン(黄体刺激ホルモン)を作ります。そしてプロラクチンが多ければ多いほど、排卵のチャンスは低くなります。とはいえ、授乳が避妊になると考えてはいけません。

授乳している時期でも妊娠する可能性はありますから!

22. 離乳食を始めても、すぐに母乳の量が変わるわけではありません。

赤ちゃんが離乳食を始めてからも、1歳の誕生日前はミルクの消費量はあまり変わりません。

ニーズに応じて動物性ミルクまたは乳成分を含まないミルクに切り替えるのは、1歳を過ぎてからです。

23. 授乳の時間は瞑想の時間になります。

静かな時間、とりわけ1人で過ごす静かな時間は、赤ちゃんができてからはなかなか手に入りにくいものです。でも授乳が習慣になれば(少なくとも楽な時期の間は)、この時間を瞑想に活用することもできます。

自分の呼吸に集中して、赤ちゃんの呼吸を感じながら、お腹から息をたっぷり吸い込み、頭から考えを追い出して緊張感を手放すようにしてみましょう。

練習すればするほど、やりやすくなります。もちろん、授乳が毎回こうなると期待してはいけませんよ!でも瞑想できるときは、思う存分味わってください。

24. 自分がまるで「母乳生産機」のような気持ちになることもありますが、それでオーケーです。

あなたのおっぱいは、赤ちゃんに命を与えています。

もちろんこれは一時的なものですが、それでも、自分のおっぱいがまるでもう自分のものではなくなってしまったように感じることもあるかもしれません。

なんだか悲しい気分になるのもよくわかります。それを受け入れ、自分の感情を素直になることを恐れないでください。

25. 乳首の弾力性は失われ、マンガみたいに乳首が大きく感じてしまうかもしれません。

少なくとも一度は、搾乳口のサイズを変える必要があるでしょう。

生後5カ月でも搾乳しているなら、おそらく搾乳の間ずっと調整が必要になります。乳首は弾力性がなくなると、搾乳口に深く入り込んでしまいます。

それを防ぐためのシリコーン製のパーツもあります。Pumpin Palの搾乳口がおすすめです。

26. 最初の歯が生えてきたら、あなたが最初に気づきます。

そのときはリアクションしないようにし、すぐに授乳をやめて赤ちゃんを乳首から離してください。

27. 本当に、いつでもやめられます!

あなたは、赤ちゃんのために最善の努力をしています。一番大切なのはそこです!自分を褒めてあげましょう。

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:松丸さとみ / 編集:BuzzFeed Japan