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Updated on 2020年6月28日. Posted on 2020年6月22日

ある団体がバイセクシュアルの旗の所有権を主張。コミュニティに大きな衝撃

バイネット・アメリカという団体が、バイ・プライド・フラッグの所有権を主張した。バイコミュニティーを中心に、全米で物議を醸している。

ピンク、紫、青のストライプからなるバイ・プライド・フラッグ。LGBTQ関連のイベントではよく見かけるようになった。

現在幅広く使われている同旗だが、ある団体がツイッター上でこの旗の法的所有権を主張し、物議を醸している。

David Mcnew / Getty Images

バイ・プライド・フラッグ。

4月29日、バイネット・アメリカという団体が、バイ・プライド・フラッグの著作権は自分たちにあるとツイートし、人々の怒りを買った。

バイネットは非営利の団体だ。バイセクシャル、パンセクシュアル(汎性愛・全性愛)、フルイド(流動的な性)、ひとつ以上の性に惹かれる人を擁護している。

Twitter

バイネット・アメリカのツイート:「バイ・プライド・フラッグの著作権はバイネット・アメリカが所持しています」

「他のいかなる団体にも旗の著作権は属さず、旗の使用にはバイネットの代表か幹部、または双方からの許可が必要です」

「@Target どこに文面を送れば良いでしょうか?あなたたちも旗を販売していますよね?私たちへの分け前はどこですか?」

バイネットはツイッター上で、同旗を使用している小売業者「ターゲット」を名指しした。またデザインの使用には同団体の許可が必要だと主張している。

Twitter

「今後、みなさんがバイ・プライド・フラッグが販売されているのを見つけたら、私たちに報告してください」

「販売者とライセンス契約を結ぶための、みなさんへのお願いです」

「販売目的でなければ、#bivisibility(可視性)を広める目的において、旗の使用を許可します」

バイ・プライド・フラッグは、1998年に活動家のマイケル・ペイジ氏が考案した。

ペイジ氏が過去に作ったサイトでは、バイ・プライド・フラッグについてこのように説明されている。

「特許出願、商標登録、サービスマーク登録のない、バイセクシャルの唯一のシンボル」

しかし、バイネットはそうではないと話す。

Twitter

「もしバイ・プライド・フラッグの色やバイネットの物をウェブ上で使用しているのであれば、私たちが法的文書を送る前に削除してください:@BRC_Central」

「バイネットの現会員や関連組織のみなさんには、同旗の使用を許可します」

同アカウントは、主張を裏づける証拠を提示していない。

バイ・プライド・フラッグのようなシンプルで幾何学的なデザインは、殆どの場合は、著作権保護の対象とはならない。

BuzzFeed Newsも、アメリカの商標登録データベースで同旗の登録を確認できていない。ただし、同データベースへの登録は任意ではある。

バイネットの代表であるフェイス・チェルトナム氏にコメントを求めたが、返事はない。

同氏はバイネットのFacebookグループに、ある投稿をした。

それによると、今回の件に関しては誤った情報が多く出回っているそうだ。

またバイネットが同旗の著作権を主張した目的については、利益を得ている人に還元してもらうことだという。

「何か販売しているのであれば、コミュニティーに還元していますか?どのように?私たちはどこでそれを確認できますか?」

(訳注:5月18日時点で、同Facebookグループは閲覧できないようになっている。)

一連のツイートは、自分たちの誇り、コミュニティー形成の象徴として長いこと同旗を使ってきたバイ・コミュニティーに衝撃を与えた。

これに対しての反応は早く、人々は怒りをあらわにした。

embarrassing for a bisexual advocacy group to demand that indie creators remove the bi flag from their work - legitimacy of copyright claim might still be in dispute but at the end of the day @binetusa is attacking artists, threatening small businesses, and being greedy

「バイセクシャルを擁護するグループが、個人クリエイターに作品からバイ・フラッグを取り除くように要求するなんて、ありえない」

「著作権侵害の正当性は未解決かもしれないけど、結局、@binetusaはアーティストを攻撃して、小事業者を脅し、欲張ってるだけ」


This flag. The pink. The purple. The blue. These colours come together to make the Bi flag. This flag is YOUR flag. It is OUR flag. And no one, and I mean NO ONE, can take it away from us. EVER! #OurBiFlag

「ピンク、紫、青。これらの色が一緒になって、やっとバイ・プライド・フラッグになる」

「この旗はあなたの旗でもあり、また私たちの旗でもある。そして誰も、どんな人でも、この旗を私たちから奪うことはできない。絶対に。#OurBiFlag

バイネットのツイートで一番ショックを受けたのは、ジェイン・B・シア氏だ。バイネットから最初に名指しされた人だった。

Twitter

「こんにちは!@JayneBShea!あなたはバイ・プライド・フラッグを、私たちには何の還元もなく使用してますよね」

「それについて話し合いたくて、連絡しました」

「あなたのサイトやSNS、作品から同旗を削除してくれてありがとう。大変だとは思いますが、新たな方法を共に考えて行きましょう!」

シア氏は、作家であり、同性愛の提唱者でもあり、同性愛テーマの商品を販売するサイトの運営者だ。

小事業主であり、バイ・コミュニティーの一員である彼女。なぜ自分が最初に名指しされたのか、不思議に思っている。

「(大手チェーンの)ターゲットなどよりも、自分が最初に名指しされたことが不思議で、ショックでした」

「バイセクシュアルについての作品などから、たくさんの利益を得ていると、バイネットは考えたようです」

同氏によれば、オンラインストアは副業で、収益は、プライド・イベントでバイ・コミュニティーを周知させるためのブース代に充てているそうだ。

via Jayne B. Shea

また、同氏はこのように話している。

「プライド・フェスティバルに行き始めたとき、バイセクシュアル関連のブースを出していたのは私だけでした」

「ここ何年かも出展していますが、バイ・コミュニティーの認知度は上がり、声もあげられるようになってきています」

ツイッターで名指しされる前には、バイネットからFacebook上でメッセージが送られてきた。

その際に、事業の登録名と住所を尋ねられた、と同氏は言う。

同氏は返事をしなかったが、バイネットから停止命令などの公式な連絡はなかったそうだ。

しかし、今回の出来事はショックを与えるには十分で、同氏は事業のことを心配している。

「まるで砲弾を受けたかのようにショックを受け、しばらくはソファで泣いていました」

「数時間はものすごく怖かったです、今までの作品すべてが無駄になったような気がして」

「実際、本当に無駄になったかと思いました」

だが、バイ・コミュニティーは同氏の味方についた。

People like @JayneBShea are NOT exploiting our community for profit. 1- They are part of our community, first of all. 2- The items they sell allow the rest of us to be visible and be proud.

@JayneBSheaのような人は、利益目的でバイ・コミュニティーを利用していない」

「1. 上記の人たちも、バイ・コミュニティーの一員」

「2. 上記の人たちの作品や商品のおかげで、私たちは周知され、誇りを持てる」

@JayneBShea We love you Jayne.. We all have your back.

「ジェインさん、大好き。私たちはみんな、あなたの味方です」

この状況下でも、応援メッセージによって支えられている、と同氏は話す。

What a day... Thanks to everyone who has spoken out to support me and all of the other small, independent creators, artists, and advocates in our community. I am beyond shocked, hurt, and extremely disappointed that as a bisexual activist, I was targeted in this way.

シア氏のツイート:「ああ、なんという日だろう」

「私のために声をあげてくれた、個人クリエイター、アーティスト、コミュニティーのみなさん、本当にありがとう」

「バイセクシュアルの活動家として、今回のようにターゲットにされたことに、とてもショックで傷つき、がっかりしています」

バイネットのツイートが、同グループの他の幹部メンバーに支持されているのかは定かではない。

そのひとりであるローレン・ビーチ氏によると、問題のツイートは同団体の代表によってなされたものであり、のちに声明文が出されるそうだ。

#BiNet board members are in dialogue with @thefayth. We will issue a statement soon to clarify #BiNet's views and identify next steps to address the hurt and confusion that have emerged in #bisexual+ communities in response to today's tweets.

「はっきりさせておきたいのは、これらは#BiNetの代表である@thefaythの考えであり、BiNetのツイッターから今朝呟いていたのも同氏です」

#BiNetがバイ・プライド・フラッグを所有し、使用許可を求めるという考え方には、私は賛同しません」

#BiNetの幹部メンバーは、@thefaythと話し合いをしています」

#BiNetの考えを明らかにし、今日のツイートに関連し、#bisexual+コミュニティーにもたらされた痛みや混乱に対処する次のステップを確認するために、近々声明文を出す予定です」

ビーチ氏は、バイ・コミュニティーを擁護してきたバイネットの長い歴史についても言及している。

I also want to say that as an organization, over the last 30+ years, #BiNet has done important work for #bisexual+ people. Though I do not agree with today's statements, I do believe in the organization and its significance in the history and ongoing advocacy for #bi+ communities

「もうひとつ伝えておきたいのは、組織として30年以上にもわたり、#BiNet#bisexual+のために重要な仕事をしてきました」

「私は今日の声明文には賛同しませんが、同団体を信じています」

「また、(バイの)歴史における同団体の重要性や、#bi+コミュニティー擁護における同団体の重要性も同様です」

(訳注:ビーチ氏は、BiNetの幹部職を辞任したと5月2日に自身のツイッターで発表している。)

もうひとりのメンバーであるロン・スレシャ氏は、幹部会が4月30日に開催されると、自身のツイッターにて発表していた。

I’m reserving comments about the bisexual pride flag until a BiNet board meeting that is to be convened today.

「本日バイネットの幹部会が開催されます」

「そのため、バイ・プライド・フラッグに関するコメントは差し控えます」

(訳注:スレシャ氏も、バイネットの幹部職を辞任したことを、5月3日に自身のツイッターにて発表した。)

BuzzFeed Newsはビーチ氏とスレシャ氏にコメントを求めたが、現時点で返答はない。

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世界各地でLGBTQコミュニティの文化を讃え、権利向上に向けて支援するイベントなどが開催される毎年6月の「プライド月間」。BuzzFeed Japanは2020年6月19日から、セクシュアルマイノリティに焦点をあてたコンテンツを集中的に発信する特集「レインボー・ウィーク」を実施します。

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この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:五十川勇気 / 編集:BuzzFeed Japan

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