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自分の国へ帰れ、と言わないで。「ガイジン」と呼ばれた彼女が差別を描く理由

見た目が「日本人らしく」ないという理由で「ガイジン」と呼ばれて。ある女性がTwitterで思いを伝えたわけとは。

外見が「日本人らしく」なかったり、外国籍だったりするという理由で苦しんでいる子どもたちがいます。

国の人口動態統計によると、2017年に生まれた94万6065人の子どものうち、父親か母親が外国籍である子どもが全体の約1.9%(1万8134人)いることがわかっています。

そういう子どもたちの中には、見た目が「日本人らしく」ないという理由で、いじめを受けてしまう子もいるといいます。見た目を理由に「ガイジン」と呼ばれ、いじめを経験をしたある女性の漫画が、Twitter上で話題となっています。

「ガイジン」という言葉のとげ

同じような経験をしている人は、少なくありません。

「日本国籍だけどハーフには見えないくらい外国人顔」だという同じく20代前半の花野さんの妹は、つい数カ月前にこんな目に遭ったといいます。

「買い物をしていた時に男性から『お前ガイジンか?お前らのせいで日本の治安が悪くなってるんだ!どうせ違法滞在だろ!パスポートを見せろ!』など人が多い場所で何分間も叫ばれたんです」

妹によると、そばにはたくさんの人がいたにもかかわらず、多くの人は完全無視で、声をかけてくれたのは女性店員だけだったといいます。

その場にはいなかったという花野さんはこう語ります。「とてつもない怒りが湧きました。私が一緒にいたらすぐに妹をその場から逃がしたのに、と」

「人と人ならつながれる」

そんな花野さんが、今思うこととは何なのでしょうか。

「居場所がないって本当に辛いです。だからどうか、『顔が違うから』『言葉が違うから』という理由でいじめたり、『自分の国に帰れ』など簡単に言わないでほしいです」

「それぞれ事情があっていま、この日本で暮らしています。どんなに政治情勢が悪かったり、国同士の仲が悪くても、人と人ならつながれます。いろんな人が混ざって、お互いの考えを知っていけば、共存のしやすい環境になると思います。そしてそれを大人は子どもに教えてあげてください」