「妻の名前を口に出すんじゃねえ」ウィル・スミス、プレゼンターをビンタ。米アカデミー「暴力は容認できない」

    妻のジェイダ・ピンケット=スミスは、脱毛症で頭を丸刈りにしていました。そのヘアスタイルをからかわれ、ウィルは激怒。後の主演男優賞受賞スピーチでは、涙しながら「家族を守ることの大切さ」を語りました。

    日本時間3月28日に開催された、第94回アカデミー賞授賞式。ドキュメンタリー部門では、コメディアンで俳優のクリス・ロックがプレゼンターを務めました。

    まずはペネロペ・クルス(右)とハビエル・バルデム(左)夫婦。どちらもオスカーにノミネートされていました。

    次のターゲットは、ウィル・スミス(左)とジェイダ・ピンケット=スミス(右)夫婦。

    ジェイダの髪型を指さして、「G.I.ジェーン2か。早く観たいよ」と一言。

    実はジェイダ、脱毛症に悩んでおり、数カ月前に思い切って丸刈りにしていました。

    この発言に怒ったウィル。壇上に上がるやいなや、クリスを平手打ちします…!

    クリス「ウィルにぶっ叩かれた!!!」

    席に戻ったウィルは、放送禁止用語たっぷりに「妻の名前を口に出すんじゃねえ」と叫びます。

    後ろにいたルピタ・ニョンゴもこの顔。会場に気まずい空気が流れます。

    その後、デンゼル・ワシントンとタイラー・ペリーがウィルをなだめていました。

    授賞式は生放送だったため、この様子も放送されました。ウィルがクリスを平手打ちしてからは、一時的に音声が消されています。

    Here's the moment Chris Rock made a "G.I. Jane 2" joke about Jada Pinkett Smith, prompting Will Smith to punch him and yell, "Leave my wife’s name out of your f--king mouth." #Oscars

    Twitter: @Variety

    クリスがアカデミー賞授賞式でジェイダをからかったのは、今回が初めてではありません。

    2016年、ノミネート俳優の選定に関して多様性の欠如を抗議していたジェイダは、授賞式を欠席しました。

    これに対しクリスは「ジェイダは来ないんだって。(中略)ジェイダが授賞式を欠席するのは、僕がリアーナのパーティーを欠席するようなもの。そもそも呼ばれてないってね!」と発言しています。

    この一件の後、ウィルは『ドリームプラン』で主演男優賞に輝きました。受賞スピーチでは、「家族を守ることの大切さ」を涙ながらに語りました。

    クリスとの一件については、アカデミー関係者と参加者に謝罪の言葉を述べました。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙橋李佳子

    米アカデミーはツイッターで声明を発表。ウィル・スミスの名前は出しませんでしたが、「いかなる形態の暴力も容認しない」としています。

    The Academy does not condone violence of any form. Tonight we are delighted to celebrate our 94th Academy Awards winners, who deserve this moment of recognition from their peers and movie lovers around the world.

    Twitter: @TheAcademy

    「アカデミーは、いかなる形態の暴力も容認しません」

    「今夜、第94回アカデミー賞で受賞した方々を祝福します。受賞者は、世界中の仲間たちや映画ファンたちから、この瞬間を認められるのにふさわしい人物です」