人種差別に抗議する「Black Lives Matter(黒人の命も大切だ)」運動の勢いは、とどまる様子を見せない。俳優のジョン・ボイエガは6月3日、英ロンドンで行われたデモに参加した。
彼はデモ隊の中心で、拡声器ごしに声を張り上げた。一連の抗議活動のきっかけになったジョージ・フロイドさんだけでなく、警察による拘束時・勾留時に死亡した他の黒人たちの名前も挙げた。
僕たちは、ジョージ・フロイドを強く支持する。
サンドラ・ブランドを強く支持する。
トレイボン・マーティンを強く支持する。
ステファン・ローレンスを強く支持する。
そして、こう続けた。「僕は心の底から話している。今後、俳優としてのキャリアがどうなるか分からない。でも、そんなものはクソくらえだ」
「道の半ばにいる罪のない人々のために、今日がある。ジョージ・フロイドが、サンドラ・ブランドが、何を成し遂げたかは分からない。でも今日は、僕たちが今求めているものが、若い世代にとって当たり前になるようにするんだ」
スピーチの途中で、涙も見せた。「これがどれだけ苦痛か、わかってほしい。自分の人種には、存在価値がない。それが今、問題になっていない。ましてやこれまで、問題になったことが一度もない。毎日そう思い知らされるのが、どれだけ苦痛か。わかってほしいんだ」
涙を流しながら、「黒人女性の権利」についても強く訴えた。
黒人男性に伝えたい。黒人女性を大切にしてほしい。
彼女たちは僕たちの心臓であり、未来だ。自分たちの家族を、悪者扱いしてはいけない。僕たちは、この家族の柱なのだから。
こんな国を想像してみてほしい。それぞれの家族が繁栄していて、健康で、繋っていて、愛情を持って子育てし、より良い人間になる選択がもっとできる場所。
これを黒人から、君たちから始めよう。もうゴミクズではいられない。より良い人間になろう。
黒人の権利運動では、女性の存在が背後に隠れてしまうことがしばしばあった。黒人女性への認知と尊敬が欠けていることを、彼は指摘した。
「黒人の命は、いつだって大切だった。僕たちはいつだって大切な、意味のある存在だった。僕たちはいつだって成功してきた。今が変化の時だ。僕はもう待ってなんかいない」
ツイッターでは、多くの人がジョンに賛同した。
ジョン・ボイエガの力強いスピーチは、こちらの動画(英語)から👇
この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:髙橋李佳子