アリアナ・グランデ、「ディーバ」の呼び名に違和感。「男性なら称賛されて、女性は批判される」
「ディーバ」という呼称は、特に成功した女性歌手に向けられる。転じて、「勘違いした女性」という裏の意味を持つこともある。「ディーバ」と呼ばれてきた自身の経験から、アリアナ・グランデは男女差別を批判した。
インタビュアーのゼインが、「ディーバ」という言葉について「女性の力強いエネルギーに対する侮辱」だと語ると、アリアナ・グランデもこれに同意した。
ゼイン・ロウは以前、英国BBCのラジオ局「Radio 1」の人気DJだった。現在はApple Musicのラジオステーション「Beast 1」でDJを務めている。
「ディーバ」と呼ばれるのは「自分を持っていて、活動的で、アーティストとしての誠実さを兼ね備えている」人だと補足しながらも、彼女は自分の意見を述べた。
「ディーバ」と呼ばれることにより、気難しく、わがままで、面倒な人物だと誤解されたことがあるという。
「長い間、インタビューは受けないようにしていました。私が炎上発言をしているように書かれたり、私の発言をねじ曲げて報道されるように感じたからです」
「それで自分を守ろうとすると、人々は『ああ、彼女はディーバだね』なんて言うんです」
彼女の場合、自分の意見を発信する、自分を守ろうとするなどの行為は、都合の良いように解釈されて報道される。しかし男性なら、「発言力がある」「自分の意見を持った人だ」と称賛される。アリアナはこのような問題も指摘した。

「私もアーティストとしての意見を言ったり、何かを指図したり、また私のキャリアに関する決断について発言することもあります。でも必ず違う意味に解釈されて、悪い意味に捉えられていました」
「これが男性だったら何も言われません。自分の意見を主張しても、自分を守っても、何かを指図しても、何かに口出しをしても。結局彼らは『賢くて素晴らしい人だ』と称賛されます」
「女性への反応は違う。この状態をどうにできればいいなと思います」アリアナはそう述べた。
「いつもこういった反応をされるわけではなくとも、『少しおとなしくしよう』と思わされてしまいます。でも、私は黙りません。女性が『ディーバ』という言葉で黙らされてしまうのは、もううんざりです」
「ディーバ」が持つ言葉の悪いイメージが、女性たちを困らせると言及したアリアナ。彼女も、自ら声をあげて発信していくべきか、自分自身に問いかけていたそうだ。
また、これからもインタビューを受ける意欲があること、そして、ありのままでいることを恐れていないと語った。

「もちろん、いつも批判されるわけではありません。ただ、本当によくあることなんです。『知るか!』って心の中で言って、そのトラウマを受け流そうとしてきました」
「いいたいことはたくさんありますし、私は人と話すのが好きです。インタビューも受けたいと思っているし、私の話をシェアしたいとも思っています。もうありのままの自分でいることを、恐れてはいません」
インタビューの中盤では、アリアナが涙を抑える場面もあった。
ゼインがアリアナの功績をたたえると、彼女は「泣きそう」と漏らした。そして「ありがとう。本当に感謝しています」と話した。
インタビュー映像(英語)はこちらから。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:吉谷麟