小池都知事、年4千円の自民党費は「払う必要はない」 全面対決の時が近づいている

    小池百合子氏と自民党との間で広がる軋轢。「都議会のドン」の地元で開かれる千代田区長選は2月5日投開票だ。

    東京都の小池百合子知事は1月12日、定例会見で自身が党籍を置いている自民党の党費が未納であることについて、「払う理由はない」と発言した。

    この点について会見で問われた小池都知事は、「払う理由はあまりない。(都知事選で)推薦どころか、あれだけ罵倒されたわけでありますから、そこをお支払いするのもどうかと思っている」と笑いながら語った。

    さらに「3月末にもう一度確認が来るのが普通だったかと思う。いつまでの効力かもわからない」とも述べた。

    また、16年7月の都知事選出馬時に自らの「進退伺」を出していることを改めて強調した。

    この点をめぐっては、自民党・東京都連の下村会長が1月12日、「(党、都連として)対処するつもりはない」と話し、「進退伺」そのものについても石原伸晃・前会長から引き継ぎを受けていないとしている。

    小池都知事はこの発言に反発した。

    「進退伺も出しているが、誰が受け取ったかわからないのは組織政党としてどうかなと思っている。私としては意思表明している。お決めになるのはあちらでございます、組織としてお答えいただくべき」

    7月の都議選をめぐり、小池都知事と自民党の軋轢は広がっている。

    自らが主催する政治塾「希望の塾」の受講者から30〜40人規模の候補擁立に向け、1月7日には選抜試験を開催。公明党や民進党とも接近し、自身の支持勢力が過半数になることを目指している。

    双方の「代理戦争」とも言われる千代田区長選は、1月29日に告示され、2月5日に投開票される。小池都知事が5期目を目指す現職を支援するのに対し、自民都連は候補者擁立の最終調整を進めている。

    千代田区は、「都議会のドン」の異名を持つ前都連幹事長、内田茂都議の地元だ。この選挙結果が都議選へ及ぼす影響について、小池都知事はこう語った。

    「私の東京大改革を支援してくださるのか否か、区民に問いたい。(都議選に向けた)ひとつの占いにもなるかもしれないなと思っております」