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一度は「死にたい」と口にした。両足が動かなくても、どこへでも行く母

車いすでバリバリ運転する母親の様子をおさめた動画がTwitterで話題に。大動脈解離で倒れてから11年、「いまが一番楽しい」という理由とは。

両足が使えなくてもバリバリ運転。そんな動画が話題に。

うちの母上、下半身麻痺で両足まったく使えないけど、両手だけでバリバリに車運転してるから見てくれ……🚗💨 わりとどこ行っても「ご自分で運転してきたんですか!?」ってびっくりされる。

母親が運転する様子を収めたこの動画はTwitterで話題に。30万以上のいいねを集めています。

「うちの母がカッコいいので、みんなに自慢したかった」と語るのは娘の岸田奈美さん。母親は「自分でどこへでも行く」とBuzzFeed Newsの取材に答えました。

この動画を通して、乗り降りするためには幅の広い車いす優先駐車場が必要であることを伝え、その意義を多くの人に知ってもらいたかったと話します。

2008年に大動脈解離で倒れ、下半身麻痺に。

Byakkaya / Getty Images

岸田さんの母親は2008年に大動脈解離で倒れ、病院へ搬送されました。

一時は生存率が20%という宣告を受けたものの、手術は無事成功し命を取り留めました。しかし、下半身が麻痺のため不自由に。

当時、母親は「死にたい」と口にし、泣いていたと振り返ります。

「絶望しかなかった」という岸田さん。ここまで自分一人であらゆることをこなすようになるとは、手術後の姿を見たときには想像できなかったと話しました。

1年ほどのリハビリを経て、退院。帰ってきた時には車も運転できるようになっており、「驚いた」と明かします。

無理に乗り越えようとしなかったから、いまの私たちがある。

Bill_vorasate / Getty Images

公共交通機関のバリアフリー化は進んでいると感じる一方で、まだまだスロープが整備されていないなど2段以上の段差があり物理的に入れない飲食店も多いといいます。

「母が入れるお店は、全飲食店の5%もありません」

それでも、「歩けていた頃より、いまが一番楽しいそうです」と明かす岸田さん。

歩きたいと思う気持ちは消えませんが、人前で多く話し、知らない人との出会いに溢れた現在の生活は、主婦時代には考えられなかった経験ばかりなのだそう。

「講演で年間100回以上、全国を飛び回っているので、毎日新しいことに挑戦できる日々は、楽しくて仕方がないそうです」

同じような病気で苦しむ人やその家族や周りの人に向けて、伝えたいのはどのようなことなのでしょうか。

「悲しい時には、どん底まで一緒に悲しむ。無理に乗り越えようとしなかったから、いまの私たちがあります。前を向くきっかけは沢山あると思うので、大切な人と一緒に、どんどん挑戦してほしいです」

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昨日も、きょうも、これからも。ずっと付き合う「からだ」のことだから、みんなで悩みを分け合えたら、毎日がもっと楽しくなるかもしれない。明日もがんばる私たちへ。

BuzzFeed Japanでは性や健康について考え、「男らしさ」や「女らしさ」を超えて、自分らしく生きる人を応援するコンテンツを届けていきます。

10月1日から10月11日の国際ガールズ・デー(International Day of the Girl Child)まで、こちらのページで特集を実施します。

Contact Yuto Chiba at yuto.chiba@buzzfeed.com.

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