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米大統領選「トランプの票を大量に廃棄、埋めた」は誤り。拡散された画像はどれも別のニュースからの切り取り

道路に投票用紙が捨てられているように見える画像と共に発信された「トランプの票を大量に廃棄、埋めた」という情報。これらの投票用紙はどれも過去の別のニュースに映し出されたもので、今回の大統領選でトランプ氏へ投じられたものではない。

「トランプの票を大量に廃棄、埋めた」という情報がTwitterで拡散されている。

道路に投票用紙が捨てられているように見える画像と共に発信されているが、この情報は誤りだ。

BuzzFeed Newsはファクトチェックを行った。

拡散した画像はどれも別のニュースから

Twitter

誤った情報を伝えるツイートは、6日午後4時の段階で1900回以上リツイートされている。

Twitterで拡散されている画像は4枚。

リツイートされたKAGWAR(@KAGWAR2020)というアカウントは「election fraud is real. and it's happening right now.(不正投票は現実だ。いま現在、起きている)」という文章と共に写真を投稿している。

なお、このアカウントは「トランプに投票しろ、アメリカを救え」「トランプは新型コロナに打ち勝ち、すぐに職務へと戻った。彼はロックスターだ」などトランプ氏を支持する発言を繰り返している。

だが、それぞれの写真に映されている投票用紙は今回の大統領選でトランプ氏に投票されたものではない。

@KAGWAR2020

1枚目は10月7日に米・ニュージャージー州でゴミ箱に投票用紙等の配達物が捨てられていたことを受け、郵便配達員が起訴されたことを伝える際に報じられた写真だ。

@KAGWAR2020

2枚目は2018年10月3日のニュースで使用されたもの。ペンシルベニア州のフィラデルフィアで未配達の郵便物3900個が路上に破棄されていたことを伝えるもの

この画像は9月にも、別のトランプ支持者によって誤情報と共に拡散されていた。

「カリフォルニア、テキサス、ペンシルバニアなどトランプ氏に投じられた投票用紙があちこちで投げ捨てられているのを人々が発見している」という内容だ。

アリゾナ州のNBC系列のテレビ局「KVOA」はこの情報は誤りであると指摘する記事を9月30日に配信している。

@KAGWAR2020

3枚目は11月13日にアリゾナ州で18枚の投票用紙が盗まれ、路上に放置されたことを報じるニュースの画像だ。

@KAGWAR2020

4枚目は10月7日にカリフォルニア州ロサンゼルスで捨てられた投票用紙5枚が発見されたことを報じるニュースから切り抜かれたものだ。

1枚目、3枚目、4枚目には確かに投票用紙が映し出されているものの、どれも投票前のもの。トランプ氏の名前は記入されていない。

拡散されている情報は、今回の大統領選の開票結果に関係のない画像を用いて不正投票が行われているかのように伝えるものであり、注意が必要だ。

拡散し続ける誤情報。アメリカでは既にファクトチェック済み

他にも

「バイデン氏の不正疑惑で州兵投入」
「ウィスコンシン州で投票率200%」
バイデン氏が「アメリカ政治史上、最大規模の不正投票組織を用意した」
「郵便投票で機械的に製造されたバイデン票が発見された」
「バイデン氏に1823年生まれの197歳が投票」

といった情報が拡散しているが、どれも誤りまたはミスリードな情報だ。

これらの情報には、アメリカ国内で既にファクトチェックがなされたものも少なくない。しかし、言語の壁もある中で、日本では誤ったばかりが拡散されている。


BuzzFeed JapanはNPO法人「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)のメディアパートナーとして、2019年7月からそのガイドラインに基づき、対象言説のレーティング(以下の通り)を実施しています。

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  • 正確 事実の誤りはなく、重要な要素が欠けていない。
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  • 誤り 全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがある。
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  • 判定留保 真偽を証明することが困難。誤りの可能性が強くはないが、否定もできない。
  • 検証対象外 意見や主観的な認識・評価に関することであり、真偽を証明・解明できる事柄ではない。