生成AIの学習からイラストを守る「emamori」正式リリース。作品が「許可なく生成AIの学習元にされてしまう」問題を受けて

    日本は世界から見ても「学習天国」…? イラストレーターの護身用ツールが話題になっています。

    イラストレーターの作品が「許可なく生成AIの学習元にされてしまう」問題が横行していることを受け、イラストに電子的な“透かし”のようなものを入れることでそれを阻止するサービスが話題になっています。

    クリエイター様のイラストをAI学習から保護するWebサービス「emamori」を正式リリースしました https://t.co/HIGznNJCTB

    ・招待制を撤廃し、どなたでもサイトからご登録いただけます
    ・イラスト保護技術の最新モデルもご用意しました

    詳細は、こちらの記事もご確認くださいhttps://t.co/YWbRz6v1jX

    — emamori イラスト保護サービス (@emamori_ai) January 17, 2024
    Twitter: @emamori_ai

    それが1月17日に正式リリースされた「emamori」です。クリエイターの作品をAI学習から保護する目的のサービスとなっています。

    プレスリリースによると、現在の日本の著作権法では、許諾を得ずに著作物をAI学習に利用することが可能とみなされており、日本は世界から見ても「学習天国」と言われることもあるんだそうです。

    そんな現状を変えるために、emamoriでは「Mist」と呼ばれる保護技術を採用しました。Mistとは、上海交通大学の研究チームが開発したオープンソースの処理ツールのこと。イラストに特殊な電子透かし・ノイズを挿入することで正確なAI学習を妨げるとのことです。

    emamoriリリースページより

    加工後のイラストを使った生成画像はノイズが混じるものに

    実際に生成AIを使ってサービスのあり・なしを比較した画像を見てみると、保護前のものでは絵柄を真似たイラストが生成されたのに対し、保護加工後のイラストから出力されたイラストは不自然なマーブル模様のようなものが多くの個所に発生することがわかります。

    emamoriリリースページより

    無料会員は1日4枚まで利用可能。月額980円から始まる有料会員のプランでは、より強力な保護機能「Mist v2」を1日8枚以上も利用できるようになるそうです。

    投稿には、

    💬「無断でAI学習されるの嫌な人はどんどん使うべきサービスですね」

    💬「これいいね! 次から上げるイラストちょっとノイズかかるかもだけど許してね💦」

    💬「自分の絵を守るためにこういうのが必要なのは大いにわかる(中略)けど、自衛する側が金をかけなきゃいけないこの現実が悔しくてたまらない」

    など、多くのコメントが寄せられています。