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シリアルのおまけに生理用品が付いてくる!? ユニークな広告が、“生理の貧困”に光を当てる

アメリカで、3月8日の国際女性デーに合わせて発表されたシリアル。おまけに生理用品が付いてくるという広告が話題になりました。

アメリカで、3月8日の国際女性デーに合わせて発表されたシリアル『Loopholes』。シリアルのおまけに、タンポンやナプキンの生理用品が5つ付いてくるという広告が話題になりました。

Loopholes Cereal Box next to a bowl of Loopholes cereal with tampons and pads inside the bowl

アメリカでは、ナプキンやタンポンなどの生理用品が買えない「生理の貧困」が深刻な問題になっています。10代の4人に1人が、生理用品の購入費用を負担できないと言われています

The cereal aisle at a grocery store

アメリカには、「フードスタンプ」と呼ばれる低所得者向けに行われている食糧費の補助制度があります。1人当たり、月100ドル相当のカードが支給され、食品を購入することができます。しかし、このフードスタンプで生理用品を購入することはできません。

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August / Via youtube.com

シリアルのおまけとして生理用品を付けることで、生理用品を買う余裕がない貧しい人たちも、フードスタンプでナプキンやタンポンを手に入れられるシステムです。

「食べ物を買うか、生理用品を買うかという厳しい選択を迫られている人が多くいる。生理の貧困に対する政府からの援助がないからだ」と箱の裏には書かれています。

では、なぜフードスタンプで生理用品を購入することができないのでしょう?

なぜなら、生理用品は贅沢品に分類されているからです。そのため、援助の対象にはなっていません。

その他、贅沢品に分類されているものに、ペットフード・アルコール・タバコなどがあります。

アメリカの27の州では、タンポンを贅沢品として課税しており、生理の貧困をさらに助長しています。

ここで残念なネタバラシです。実はこのシリアル、架空のもので、実際には発売されていません。

a bowl of Loopholes cereal with period products on top of the cereal in the bowl

米国下院のグレース・メン議員が、2021年に提出した「Menstrual Equity For All Act(月経の公平性を確保する法律)」は、生理のある全ての人々が、無料で生理用品を手に入れられる環境を目指す法案です。『Loopholes』のシリアルも、この法案の支援を呼びかけています。

US Rep Grace Meng speaking at a public function

BuzzFeed USは、タンポンやナプキンを提供した生理用品会社『August』の共同創業者に話を聞きました。

Nadya Okamoto smiling as she holds two Loophole Cereal Boxes in each hand

「『Loopholes』のシリアルは、生理の貧困に対する声明なんです」とナディアさん。

a hand holding the tampons and pad in plastic packaging that comes inside the Loopholes Cereal box

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:オリファント・ジャズミン