俳優のウィル・スミス(51)が、弁護士でコメンテーターとしても活躍するアンジェラ・レイと共に、インタビューで「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」運動について語った。
ウィルは、自身も受けた人種差別の経験を明かした。そして、今後若い世代がどのようにして「怒り」を未来への原動力にできるのか話した。

「私は、フランク・リゾ市長が統治していたフィラデルフィアで育ちました。彼は警察長官を経て市長になった人で、権力を握っていました」

「地元の警官には、10回以上『ニガー(黒人を総称して指す差別用語)』と呼ばれたことがあります」

郊外にあるカトリック系の学校に通っていた時、白人と黒人で、警察に対する考え方も違うと痛感した。そうウィルは語る。

ジョージ・フロイド氏が警察に殺害された動画を見たときの感情を、ウィルはこのように語っている。

「抑圧された状況では、怒りを抱くのも当たり前です。しかし、その感情は危険にもなりえます」

「怒りでエネルギーを消費しすぎないよう、気をつけるべきです」

人種差別に対する抗議デモは、世界各地で起きている。中でも平和的なデモに対し、ウィルはこのように語った。

「その鏡を力強く掲げるデモ参加者たちに、私は本当に勇気づけられました」

ウィルは出演予定の新作『Emancipation(原題)』で、脱走奴隷役を演じる。これまであまり演じなかった役柄に、なぜ今回は挑戦しようと思ったのか。

「今回の役を引き受けた理由は、私たちの原点を知り、その現実を理解しなければと感じたからです」

黒人を題材にした作品に出演してこなかった理由について、ウィルはこのように語った。
「私のキャリアを通して、イメージを構築したかったんです。黒人の子どもたちや、そのほかの人種の子どもたちのお手本になるような人物になりたかった。だから、賢くて、力のある役を演じるのに徹してきました。自分が活躍して、黒人の子どもたちや世界中の子どもたちに、自分も活躍できると思って欲しかったんです。活躍できるのは、白人だけじゃないよって」
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この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:吉谷麟