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「#ねえねえ尾身さん」なんでインスタはじめたの?背景にあった切実な理由

若者へのコロナ対策のアプローチを強めるため、政府分科会の尾身茂会長がInstagramのアカウントを開設しました。

若者への新型コロナ対策のアプローチを強めるため、政府分科会の会長で「コロナ専門家有志の会」メンバーの尾身茂さんがInstagramアカウントを開設した。

若者の新型コロナウイルス感染も増加し、コロナワクチン接種を迷う若年層も少なくない中、インスタを活用して若者の意見を聞いたり、情報を届けたりしていく。

インスタでの初投稿は、ハッシュタグ「#ねえねえ尾身さん」がプリントされたTシャツを着た尾身さんの写真。

フォロワーは9月2日午後5時半時点で、9万人を突破した。

「皆さんの声を政府に届けたいです」

インスタ開設にあたって尾身さんは、「皆さんの声を聞かせてください」と呼びかけた。

今後は、インスタライブなども配信していく予定。

双方向のコミュニケーションができるよう、ストーリーの質問機能を活用して、「インスタライブで聞きたいことを教えてください!」と質問を募集した。

尾身さんは、インスタやnoteの投稿で、こう思いを綴っている。

《若い方たちを中心に、「インスタグラム」が使われていると聞きました。
今回、ボランティアのお力を借りて、アカウントをつくりました》

《実は、コロナ対策は「科学だけでは決められないこと」がたくさんあります。たとえば、コロナとの戦いが長期戦になる中で、「どんな社会で生きていきたいか?」ということなどです。これは、みなさんと話し合って決めることだと思っています。一緒に話し合って、皆さんの声を政府に届けたいです》

インスタ開設については、「コロナ専門家有志の会」のTwitterアカウント(@senmonka21)でも発表があり、Twitterでは「若者に耳を傾けてくれてる」「呼びかけるだけでなく皆の意見を聞く姿勢が大事」「Tシャツかわいい」との反応が寄せられた。

投稿では、スタッフの書き込みとして「尾身先生はインスタに興味津々ですが、デジタルには疎い部分もあるので」と前置きした上で、ボランティアスタッフが投稿や動画配信をサポートをしていくと説明された。

若者へのアプローチ、強化の背景

デルタ株の感染拡大では10代以下の感染も増えていて、9月1日から新学期が始まり、さらなる感染の広まりも懸念されている。

若者には、ワクチン接種の順番がなかなか回ってこない現状もある一方で、調査では接種をするか「わからない」「しない」と答えている割合が20・30代では上の年代より多いことも明らかになっている。

多くの若者が使うSNSで発信し、疑問や意見を募集することで、若者へのリーチを強化していく狙いがある。

尾身さんはこれまでにも、若者にアプローチするため、若年層に人気のインターネットニュース番組「ABEMA Prime(アベマプライム)」に出演したり、NHKではお笑いコンビ「EXIT」のりんたろー。さんと対談したりしてきた。

インスタを含め、Twitterでも「#ねえねえ尾身さん」というハッシュタグも使い、意見を募集していく。