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大坂なおみ選手が連載漫画のキャラクターに。姉・まりさんが監修し子どもたちに伝える「挑戦し続ける大切さ」

「なかよし」で大坂なおみ選手がキャラクターになった漫画「アンライバルド」の連載が始まりました。

講談社の月刊誌「なかよし」で、テニス選手の大坂なおみさんがキャラクターとして登場する漫画の連載が始まりました。

なおみさんの姉・大坂まりさんが漫画の監修を務めています。

主人公のナオミが宇宙で「スペース・テニス選手」を目指す様子が描かれ、子どもたちに夢に向かって挑戦し続ける大切さなどを伝えます。

講談社のなかよし編集部に話を聞きました。

12月28日発売の2月号から連載が始まった『アンライバルド NAOMI天下一』(漫画・上北ふたごさん)では、宇宙を舞台に主人公のナオミが「天下一のスペーステニス・プレイヤー」を目指します。

両親や姉のマリに支えられながら一緒に宇宙を旅しながら、「みんなの夢や希望を闇から守るために」ナオミが戦うというストーリーです。

なかよし編集部の担当者はBuzzFeed Newsに対し、漫画を通して「ナオミが周りに振り回されずに自分を大切にする姿、どんなに困難なことがあっても挑戦して立ち向かっていく姿から何かを感じていただけたら嬉しいです」と語りました。

講談社によると、自身がキャラクターとなった漫画の連載スタートに際し、なおみさんはこのように喜びを言葉にしています。

「上北ふたごさんによる絵が本当に可愛いです。私は漫画を読んだり、アニメを観て育ったので、子供の頃の夢がかなったような気がします」

「漫画ファンの皆さんが、『アンライバルド』を読んで、どんな反応をしてくれるのか今からワクワクしています」

なおみさんは1月6日にInstagramでも、「両親は私と姉に、漫画を読むのは時間の無駄だと言ったけど…」としつつ、小さい頃にたくさん漫画を読んだ経験も今につながったとして、漫画連載のスタートを喜ぶ投稿をしていました。

姉・まりさんが監修。姉妹の性格や関係性も取材

今回、まりさんが監修として携わり、キャラクターの設定からデザイン、ストーリー構成まで、編集部などと相談しながら企画を進めました。

登場人物のナオミやマリは架空のキャラクター。しかしキャラの2人は、大坂姉妹の人柄などを投影したキャラのため、2人の性格や関係性を実際に編集部が取材し、キャラ作りに生かしました。

「なおみさんやまりさんの内面、なおみさんの強さ、弱さ、愛すべきところ…なども綿密に取材させていただきました」

「まりさんは『なおみのすぐに癇癪を起こすような子供っぽいところも、私はとても可愛いと思ってるから、そういうところも漫画を通して読者に伝わると嬉しい』と『なかよし』のインタビューで答えてくださっています。お陰で『アンライバルド』のナオミは愛すべき短所もある、生き生きとした可愛いキャラになりました」(編集部担当者)

企画始動当初、ナオミが宇宙で「スペース・テニス」で闘うという設定をまりさんに提案した際には、まりさんは「Super cool(すごくかっこいい!)」と歓迎したといいます。

担当者によると、ナオミやマリは実際の大坂姉妹を投影したキャラクターでもあるため、肌の色についても、編集部からイラストを印刷したサンプルを送り、まりさんに相談したといいます。

なおみさんは以前にも、日清食品のCMでキャラクター化されていましたが、その際にはキャラクターの肌の色が大坂選手の実際の肌の色より白く描かれ、批判が殺到。結果、日清は謝罪し、広告を削除しました。

今回は、まりさんの監修の元、確認を重ねるなどして、姉妹の意見を尊重する方法を取り、キャラクター化されました。

「誰かと比べる必要はない」自分らしい“1番”に

「アンライバルド」(unrivaled)は英語で、「並ぶもののない」などの意味があり、日本でいう「天下一」や「無双」などの意味でつけられたといいます。

担当者はタイトルに込めた思いをこう語りました。

「企画を立ち上げた2018年当時、ちょうどなおみさんが破竹の勢いでテニスの世界女王へと歩んでいた頃でしたので、彼女に世界一になっていただきたいという願いも込めて、その頃から案の一つに考えていたタイトルです」

「しかし漫画のストーリーを作っていったり、いろんななおみさんのテニスに関する素晴らしい言葉を知っていくうちに、『敵なし』という意味合いよりも『本当の敵は自分自身』『誰かと比べる必要はない』という意味として『アンライバルド』はとらえた方がいいんじゃないかと思うようになりました」

アンライバルドの連載開始に際しては、大坂姉妹が住むアメリカだけでなくヨーロッパや中東など各国のメディアから取材依頼があり、編集部の担当者らも「なおみさんは世界のインフルエンサーなんだと痛感した」といいます。

漫画は「なかよし」の電子書籍版でも読め、『アンライバルド』の単行本は初夏以降の刊行予定です。

「かっこいい女性」「ロールモデル」としてのなおみ選手

なおみさんは、2020年の全米テニスオープンで二度目となる優勝を果たすなど、活躍しています。

一度目の優勝後の会見では、テニスをしている子どもたちにとって「女子のロールモデルになれたら」とも語っていました。

また、テニスの技術だけでなく、人種差別に反対する姿勢などにも注目が集まっています。

「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」をめぐっても差別や警察の過剰な暴力に抗議。SNSで発信したり、犠牲者の名前が書かれたマスクを試合会場で着用したりするなど、自分の意思をはっきりと言葉にしてきました。

テニス選手として、そして「かっこいい女性像」として、なおみさんは世界中の子どもの憧れや目標となっています。


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