大坂なおみ選手のCMを「ホワイトウォッシング」と海外メディアが一斉に報道

    1月11日に第1弾、14日に第2弾が公開されていた人気漫画『新テニスの王子様』とコラボした日清食品のCM。大坂なおみ選手の肌を実際よりも白く描いていることを問題視する声が上がっていた。

    1月23日、日清食品ホールディングスは抗議を受けて『新テニスの王子様』とのコラボCMの公開中止を発表した。

    日清食品

    公開されていたCM「いざ、グランドスラム篇」から

    1月11日に第1弾、14日に第2弾が公開されていたこのCMは、人気漫画の「新テニスの王子様」とコラボしたもの。CMには大坂なおみ選手がキャラクターとして登場する。しかし、その肌の色が実際よりも白く表現されていたことから、日本国内でも一部で議論が巻き起こっていた。

    海外メディアでは「ホワイトウォッシング」との批判も

    The Guardian

    『大坂なおみのスポンサー企業がテニス界のスターを用いた広告における「ホワイトウォッシング」について謝罪』という見出しでこの問題を報じた英・ガーディアン。

    この問題は海外でより大きな問題に発展。1月22日には米・ニューヨークタイムズが、23日には英・BBCガーディアンもこのニュースを一斉に報じた。その多くが見出しに「whitewashing」(ホワイトウォッシング)という文字を並べて、問題の深刻さを指摘している。

    「ホワイトウォッシング」とは、本来は白人でない人物を白人が演じること。そこには黒人やアジア人が映画に出演する機会を白人に奪われてきたという歴史がある。また、白人の外見だけを美の基準として重視するという問題もある。

    人種や民族、ジェンダーといった社会の多様性を反映していないという意味で、こうした「ホワイトウォッシング」には批判の声が上がっている。

    Paramount Pictures

    『攻殻機動隊』をリメイクした『ゴースト・イン・ザ・シェル』でMiraを演じるスカーレット・ヨハンソン。

    近年では原作の『攻殻機動隊』に出てくる登場人物「草薙素子」が、ハリウッド版リメイクで「Mira」という名前に変えられ、スカーレット・ヨハンソンが演じていたケースなどが挙げられる。このキャスティングが発表された当時、再考を求めるための請願活動も行われ、9万人以上が支持を表明していた。


    BBCは、日本でこうした問題が海外から指摘されて話題となる現状に関して、「日本は現在もなお、均質的な国であるため、日常生活の中で人種に関するトピックが見えにくいのかもしれない」と言及している

    ニューヨークタイムズの取材に対し、日清食品ホールディングスの広報担当者は「肌を意図的に白くしたわけではない」と釈明し、ホワイトウォッシングを否定。その上で多様性への配慮が不十分であったと謝罪した。

    CMの公開にあたって大坂選手の日本側マネジメント事務所に許可を得ていたとしている。しかしその後、同事務所の米国側からの要請を受けてこの動画の公開中止を決定した。

    Contact Yuto Chiba at yuto.chiba@buzzfeed.com.

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