米オハイオ州在住の女が、7歳の娘のがんを偽り少なくとも8000ドル(約116万円)の寄付を集めたとして虚偽による窃盗罪で起訴された。
ノーブル群保安官事務所の発表によると、1月4日、当局に「がんの闘病中だと公になっている地元の子ども」に関して詐欺を疑う情報が入った。捜査の結果、子どもががんではないことが確認され、当局は母親のパメラ・リード容疑者(41)を逮捕した。
容疑者は、2018年からFacebookに娘の「容体」について定期的に投稿していた。CNNによると、プロフィールページには次のように書かれていたという。
「これまでで最大の闘いになると(医者から)言われ、覚悟はできていると思っていましたが、このような事態を目の当たりにし、親は何も備えられません」
「これから、さらに大変な治療とたくさんの投薬が始まります。(中略)何であれ、子どもがこんなに困難な戦いを強いられるべきではありません」
Facebookには入院中の娘と見られる写真も複数投稿されており、なかには坊主姿の写真もあったという。宣誓供述書で容疑者は、がん治療を目的とせず娘の髪を剃ったことを認めた。
2023年10月21日には、娘のための募金イベントが開催された。ある地元団体は、治療の援助のため8000ドルを容疑者に寄付したという。
娘が通う学校が医療機関に問い合わせたところ、がんや白血病の治療歴はなかった。容疑者が提出した診断書も、偽装されたものだった。
当局の共同声明で、ジェイソン・マッキー保安官とミスティ・ウェルズ職業家族サービス局長はこう述べている。
「児童虐待やネグレクトは、常に決まった切り口や、型にはまったシナリオがあるわけではありません。専門家として、あるいは地域社会の一員として、何かおかしいと感じたら、ためらわずに通報してください」