アフリカ大陸西部に位置するギニア出身の学生、ママドゥ・サファイユ・バリーさん(25)は、大陸の反対側、エジプトにある名門アル・アズハル大学に入学するため、4000キロメートルもの距離を自転車で横断しました。
アル・アズハル大学は、イスラム研究の中心となる世界最古級の大学です。敬虔なムスリムであるママドゥさんは、同大学への入学を熱望していました。
BBCによるとママドゥさんはエジプトへの航空券を購入するため貯金していましたが、金額が足りず、大胆にも自転車で目指すことを決意します。マリ、ブルキナファソ、トーゴ、ベナン、ニジェール、チャドの6カ国を4カ月かけて移動し、2023年9月5日、カイロに到着しました。
ママドゥさんが通過した中にはイスラム過激派による市民への攻撃やクーデターが頻発する地域もあり、3度も不当に拘束されるなど、困難な旅路だったといいます。
ママドゥさんはなんと、アル・アズハル大学の学部長に直談判! 大学側はイスラム研究コースへの入学を許可し、奨学金の給付も約束しました。
この物語に感銘を受け、ママドゥさんへの支援を決めた人物が……俳優のウィル・スミスです。
自身のYouTubeチャンネルで、サプライズ企画を実施! 何も知らないバリーさんにビデオ通話をつなぎました。
画面にいきなり現れたウィル・スミスに、バリーさんもびっくり。
ウィルはママドゥさんに、自転車横断の旅について質問します。ママドゥさんが旅を決めた理由は「(名門大学に入って)家族を喜ばせたかったから」だそう。
「戻りたい、やめたいと思ったことは?」とウィルが聞くと、「一度もない」と答えました。
「次のフェーズの一端を担いたい。君の今後の旅路を支えたいんだ」とウィルが話すと、ママドゥさんの後ろから新品の自転車が登場します。
YouTubeには感動のコメントが寄せられています。
💬「とても勇気づけられた。(ママドゥさんの行動こそ)『何にも自分を止めさせない』ことの実例だと思う。私たちに今必要なのは、思いやりだけ」
💬「ポジティブを届け続けるウィルが大好き。世界にはもっと、こういうことが必要だ」