「お願いです。補聴器をイヤホンと思わないで」。警察官の注意に当事者から悲痛な声。

    耳の不自由な男性が何度も同じ内容をツイートしているのには、理由があります。

    「イヤホン」をつけて自転車に乗っているわけではないのに……

    「どうかお願いです。補聴器をイヤホンと思わないで」

    #拡散希望 どうかお願いです。 補聴器をイヤホンと思わないで。 自転車に補聴器を付けて乗っていたのですが、警察官に注意されたので、誤解を招かないよう説明したのですが、「イヤホンと誤解するから外せ」と。 補聴器を外せば何も聞こえず、 事故の可能性が高くなります。 どうか拡散お願いします

    高田哲章さんのTwitterより

    《自転車に補聴器を付けて乗っていたのですが、警察官に注意されたので、誤解を招かないよう説明したのですが、「イヤホンと誤解するから外せ」と。

    補聴器を外せば何も聞こえず、事故の可能性が高くなります。どうか拡散お願いします》

    4万人以上が拡散したこの投稿。

    リプライでは「私も同じく補聴器つけてます。お気持ちよく分かります」「私に出来る事があれば協力させてください」など共感を表す言葉や警察に対する怒り、疑問の声が寄せられています。

    BuzzFeed Newsは投稿者である高田哲章さんを取材しました。

    今まで自転車に乗っている時に警察官などから指摘を受けた回数は計6回だと話します。

    首相「補聴器で自転車に乗るのは問題ない」

    この問題は国会でも以前、取り上げられています。

    衆議院で2015年6月、安倍晋三首相が「聴覚障害者が補聴器を使用して自転車を運転することは禁止されていない」としたうえで、「引き続き適正な指導取締りがなされるよう都道府県警察を指導したい」と答弁しています。

    この答弁を見ても、補聴器をして自転車に乗ることに問題はなく、それを取り締まろうとする警官の方が間違っている、ということになります。

    広く補聴器の存在を理解してもらえるよう、高田さんは以下3点を伝えたいといいます。

    ・補聴器とイヤホンの混同を避けること

    ・警察官「全員」が必ずしも正しいとは限らないこと

    ・補聴器がなければまともに生活できない人がたくさんいるということ

    理不尽な思いをする人が少しでも減りますように。