マッチョ俳優のろう人形がお披露目されるも…「肌が白すぎる」と批判→美術館が説明「白人化はしていない、ただのミス」

俳優ドウェイン・ジョンソンの新しいろう人形に、「本人より肌が白い」という指摘が相次ぎました。ドウェイン本人の反応は…

「ザ・ロック」こと、俳優ドウェイン・ジョンソンの新しいろう人形が、ネット上で物議をかもしています。

Gabe Ginsberg / WireImage

フランス・パリにあるグレヴァン美術館が10月16日、ドウェイン本人そっくりなろう人形をお披露目しました。

同美術館は「追加してほしい有名人」を、事前に投票で募集。10人の候補の中から選ばれたのが、ドウェインでした。

しかし、ドウェインのろう人形がお披露目されると同時に、「本人よりも肌の色が白い」といった指摘が相次ぎました。

こちらが、グレヴァン美術館に設置されたドウェインのろう人形です。

Marc Piasecki / Getty Images

コメディアンのジェームズ・アンドレ・ジェファーソン・ジュニアは、インスタグラムでドウェインのろう人形に対する「違和感」をこう語っています。

James Andre Jefferson Jr. / Marc Piasecki / Getty Images / Via instagram.com

「サモア系と黒人のミックスのロック様、知ってるだろ？パリではこんな見た目だと思われているらしい」

「まるで（サッカー選手の）デビッド・ベッカムだよ。ロイヤルファミリーの一員みたい。正直ムッとしてる」

ジェームズの反応を見たドウェインは、自身のアカウントで動画を再投稿。「まずは肌の色を変更するよう、うちのチームがグレヴァン美術館に連絡を取るよ。今度パリに行ったら、自分のろう人形と一杯飲むことにする」とコメントしました。

グレヴァン美術館は24日、インスタグラムの公式アカウントに動画を投稿。

Instagram: @grevin_paris

指摘に対し、最高経営責任者のイブ・デロム氏がこう説明しました。

「1週間前、ドウェイン・ジョンソンのろう人形を公開しました。しかし驚いたことに、照明の下に置くと肌の色が薄く見えることがわかりました。その瞬間に、私たちのミスに気づいたのです」

「ろうに色をつけるのはとても複雑で、油絵と同じように時間がかかります。職人たちは、ドウェインの写真を見ながら肌の色を調整しました」

「ただ、写真ごとにドウェインの見た目が変わることも理解していました」

グレヴァン美術館のサイトによると、ドウェインのタトゥーを再現するのに、10日かかったといいます。

また、目の色が暗くなりすぎないよう、温かみのある印象にするため、3回やり直す必要があったそう。

イブ氏はこう続けます。

「さらにドウェインらしくするために、修正していきます」

「ドウェイン・ジョンソン万歳！パリで一杯飲めるのを楽しみにしています」と締めくくりました。

エンタメニュースを配信するVarietyは25日、ドウェインのろう人形が修正されたと報じました。

STEFANO RELLANDINI/AFP via Getty Images

グレヴァン美術館のPR代表ヴェロニック・ベレッツ氏はVarietyの取材に対し、こう語っています。

「ろう人形の肌の色が薄かったことに対して、ドウェインの反応は思ったより親切でした」

「モデルとなる本人に会わないと、顔や体格を再現するのは非常に難しいのです」

「残念ながら本人に会うことができなかったため、写真を使いました。しかし、写真の明るさによって肌の色が変わって見えることがあります」

続けて、ホワイトウォッシング（白人化）をしたという指摘については否定しました。

STEFANO RELLANDINI/AFP via Getty Images

「関係ありません。写真を見てミスをしてしまっただけのことです。ネットの反応を見て、すぐに修正を加えました」

ドウェインのろう人形が作られたのは、これが初めてではありません。

Mario Tama / Getty Images

ドウェインは2002年、アメリカ・ニューヨークにあるろう人形館「マダム・タッソー」で自身のろう人形と記念撮影をしています。

この記事は英語から翻訳・編集しました。  翻訳：アシュウェル英玲奈