「ATMを操作しても還付金はもらえないのだ」埼玉県警が突然「ずんだもん」を使った啓発動画を公開。埼玉県警さん、急にどうしたのだ

    「ずんだもん」や「ゆっくり霊夢」が、警察の動画で活躍する時代になりました。

    解説動画などでよく合成音声が使われている、東北応援キャラクターの「ずんだもん」。そんなずんだもんが、埼玉県警のYouTube動画に登場し注目を集めています。お年寄りを狙った還付金詐欺への対策を啓発する内容でした。

    埼玉県警の特殊詐欺対策室( @spp_tokusa )が1月11日、X(旧Twitter)を更新。「ATMを操作しても還付金はもらえないのだ」「ボクと一緒に詐欺被害防止をよびかけるのだ!」と、ずんだもんになりきって注意を呼びかけました。

    【特殊詐欺対策】
    \\ATMを操作しても還付金はもらえないのだ//

    ボクと一緒に詐欺被害防止をよびかけるのだ!#ずんだもん #特殊詐欺 #還付金詐欺 #還付金 #埼玉県警察

    詳しくはこちらなのだ▼https://t.co/ru1WTI9VdN pic.twitter.com/CT0qLGGWm2

    — 埼玉県警察本部特殊詐欺対策室 (@spp_tokusa) January 11, 2024
    Twitter: @spp_tokusa

    投稿にはYouTubeのショート動画が添付されており、その中でずんだもんはずんだもんは「携帯電話で話しながらATMを操作するお年寄りがいるのだ!」と解説します。

    医療費や税金が返ってくると言葉巧みに騙す還付金詐欺。「このボタン押して」「あのボタン押して」と、言われるがままにコンビニATMを操作するお年寄りに対して、ずんだもんは「それは詐欺師に97万5821円を振り込んじゃう操作なのだ!」と注意します。

    そして、もし騙されそうになっている人がいたら、埼玉県警が各コンビニに設置を依頼している「声かけボード」を読むように本人に促して欲しいと訴えています。

    あまりにも手慣れた動画に、一瞬コラ画像や偽物を疑ってしまいそうですが、警察による正式な注意喚起の動画です!

    ずんだもんとは?

    ずんだもんは「東北ずん子・ずんだもんプロジェクト」が制作したキャラクターです。

    音声合成ソフトやイラスト・3D素材などを商用・非商用の両方で使用できます。ゲーム実況やレビュー動画はもちろん、歴史の豆知識や料理動画など、ありとあらゆる場面で使われるようになりました。

    近年では自治体や公共団体での利用もあり、幅広い年齢層に知られています。

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    youtube.com

    過去に「ゆっくり動画」も投稿していた埼玉県警

    公共団体での利用も目立ってきたとはいえ、警察組織がずんだもんを使用するのは非常に珍しいこと。

    ただ、埼玉県警がこうしたキャラクターを使うのはずんだもんが初めてではありません。以前からYouTubeチャンネルで“ゆっくり動画”による注意喚起をしていました。

    ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙が、サギ(鳥のほう)にまつわる観光地を紹介しながら詐欺に対する注意喚起をするという内容。2023年8月から投稿されています。

    ※ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙=同人ゲーム『東方 Project』の二次創作から生まれたキャラクター。動画で使われる場合は「ゆっくりしていってね!」の掛け声とともに、作品の歴史を紹介したり、豆知識を語ったりしている場合が多い。

    YouTubeでこの動画を見る

    youtube.com

    近年、各地で問題になっているお年寄りに対する還付金詐欺。

    警察が、ずんだもんやゆっくり霊夢のような親しみやすいキャラクターを使って注意喚起の動画を作るのも被害者を一人でも減らすための工夫なのでしょう。