音声合成ソフトとしても知られる東北応援キャラクター「東北ずん子」「ずんだもん」の公式SNSは10月20日、X(旧Twitter)を更新。
解説役として動画で利用されるケースが増えている『ずんだもん』というキャラクター。
政治・宗教・事件などに関する動画でも使われるケースが増える中で、公式が「個人や団体への非難などでのキャラクター利用もNGになっておりますのでご注意ください」などとキャラクター利用に関して前述の注意喚起をするとともに、「使ってはいけないのはどんなケース?」というQ&Aの画像を添付しました。
この画像によると、動画・SNSアイコンに使ってはいけないケースとして、「風俗や公序良俗に反するもの、虐待をする/される、凶悪な殺人鬼になるなどキャラクターイメージを著しく悪化させるものに関してはNGです」と説明。
続けて、「特定の個人、政党、宗教団体を支援、または支援するおそれがあると認められるもの、特定の個人・団体を非難する、誹謗中傷する目的での利用もNGとなります」と説明しました。
「ずんだもん」はテキスト自動読み上げソフトVOICEVOXなどで使用することができる架空のキャラクターボイスとしても広く利用されており、「ゆっくり霊夢・魔理沙(※)」による「ゆっくり解説」に代わる存在として、最近では解説キャラクターとしての需要が高まっています。
(※:ZUNさんが個人で開発するシューティングゲーム『東方シリーズ』から生まれた二次創作キャラクター)
「ずんだもん解説」では、「ゆっくり解説」の流れを汲み、歴史上の偉人や業績のある政治家役としてずんだもんが登場する動画が多く存在します。
実際にYouTubeで検索してみると、コントやゲーム実況などのガイドラインを遵守した内容のものが多い中、殺人事件・政治団体・新興宗教などをモデルとした動画に「ずんだもん」が登場。特定の政党や宗教を揶揄しているとみられる内容の動画もヒットしました。
また、XなどのSNSではキャラクターの人気を受け、「〇〇ずんだもん」といった名前で特定の個人や集団を非難する目的のアカウントも多く存在しています。
元々は東日本大震災の復興を目的としたキャラクター
「東北ずん子」「ずんだもん」は東日本大震災の復興を目的として生まれたキャラクター。東北在住の企業や、震災復興を目的とした商用利用を無償で許可するなど、復興支援に尽力してきました。
公式は最後に、「東北を盛り上げるという目的を目指すための規約になっております。ご理解をお願いします\(🍏ず・ω・だ🍏)/」としめくくり、ガイドライン順守へ理解を求めました。
投稿はユーザーによって拡散され、
💬「確かに……ずんだもんでやりたい放題しすぎてたけど東北復興だもんね、原点に立ち返れば」
💬「安易にずんだもんに喋らせてる人、これは本当にちゃんと読むべき」
💬「すごく優しい言い方しているけど、色々頭悩ましたんだろうなぁという想いが伝わった」
といったコメントが多く寄せられました。
また、10月21日、同アカウントは「この投稿を盾に、自分の好きではない動画やアカウントを非難する行動」をとるユーザーが見受けられたとして、「それこそが一番やっていただくないこと、というのをご理解お願いします」と追記。
「not for me(編注:自分向けではないもの)はミュート、ブロックでお願いします」とつづっています。