犬ぞり?! シンクロフィギュア?! 冬季五輪で種目候補になったスポーツ

実際に見てみたい競技もあれば、あまりにも危険な競技も…😳

北京五輪、見ていますか？

SB Nation / Via giphy.com

フィギュアスケートの羽生結弦選手、スキージャンプの高梨沙羅選手、スノーボードの平野歩夢選手と、日本選手だけでもたくさんのドラマが生まれています。

五輪大会は見れば見るほどハマりますが、中には見逃した試合や知らなかった競技もあることでしょう。

今回は、過去に冬季五輪で競われていた驚きの種目を集めてみました！

公開競技

NBC / Via giphy.com

五輪期間中、正式競技にするかを検討するために実験的に実施される競技があります。それを「公開競技」と言います。

公開競技を経て正式競技になったものには、カーリングやスピードスケートのショートトラックなどがあります。

あくまで実験的なもののため、メダルの授与はありませんが、新しいスポーツを知る機会や種目の普及に役立ってきました。

そんな公開競技には、オリンピック委員会にかかる労力や時間のコストが大きいという難点がありました。

そのため、1992年のバルセロナ夏季大会を最後に、現在は行われていません。

以下で紹介するのは、公開競技として実施されたものです。中には、正式競技として行われたものもあります。

1. 犬ぞりレース

Picture Alliance / picture alliance via Getty Images

今、もし犬ぞりレースが正式種目にあったら、SNS人気は間違いなし。

マッシャー（操縦者）が立つそりを、犬がひく競技です。

マッシャーはチームメンバー（犬）をうまくコーチングする必要があります。

正式競技ではありませんでしたが、1932年のレークプラシッド冬季大会と、1952年オスロ冬季大会で実施されました。

犬ぞりレースは世界でも人気で、アメリカ・アラスカ州では毎年、大きな大会が開催されています。

一方で、レース中に犬が負傷することもあり、動物虐待にあたるのではという声もあります。

世界犬ぞり協会（WSA）は、練習や競技で犬が人道的に扱われるよう規定を設けています。

2. スピードスキー

Jean-pierre Clatot / AFP via Getty Images

スピードスケートのスキーバージョンと思いきや、危険度は桁違い！

急斜面直線を一気にスキーで滑り降り、そのスピードを競う競技です。

設定されたタイム以内でコースを最速で滑った人が勝ちです。

ほぼ直滑降で、スピードスキー競技でのスキーヤーの速さは時速200キロを超えます。

1992年のアルベールビル冬季大会で公開競技として実施されましたが、危険すぎるゆえに正式競技として採用されたことはありません。

実際に、競技会では死亡事故も起きました。

3. 冬季五種競技

RDB/ullstein bild via Getty Images

1度に5つも競う！ しかも極寒の中で！

冬季五種目はクロスカントリースキー、射撃、スキーダウンヒル、フェンシング、馬術で競う競技です。

1948年のサンモリッツ冬季大会で公開競技として実施されるも、盛り上がりはいまいちでした。

現在のバイアスロン（クロスカントリースキー、射撃）に通じるものがあるのかもしれません。

4. シンクロナイズドスケーティング

Oliver Hardt - International Ska / International Skating Union via Getty Images

これはぜひ見てみたい！

8人から16人（+補欠4人）編成のチームでパフォーマンスするグループアイススケートの競技です。

今後、もしかしたら正式競技になる可能性があるスポーツです。

実際に、2022年の北京五輪では正式種目となるという噂がありました。

「Why Not Synchro」という団体が、五輪正式種目採用を目指して何年も活動しています。

正式種目にならない理由は、1チーム20人を超える選手が必要で経済的負担がある点や、参加できる国が少ない点などが挙げられています。

5. バンディ

Anton Novoderezhkin / Anton Novoderezhkin/TASS

バンディを初めて聞く人もいるのでは？

フィールドホッケー形式の氷上球技で、アイスホッケーとサッカーを組み合わせたようなスポーツです。

基本はアイスホッケーですが、パックの代わりにボールを使用し、ゴールキーパーはスティックを持ちません。

1952年のオスロ冬季大会で公開競技として実施されるも、ホッケーと近すぎるとして正式競技にはなりませんでした。

6. スキーバレー

Chris Cole / Getty Images

スキーを履いたバレリーナ?!

簡単にいうとフィギュアスケートのスキー版です。アクロスキーと言われることもあります。

1988年カルガリー冬季大会、1992年アルベールビル冬季大会でフリースタイルスキーとして公開競技が実施されました。

参加者の少なさから正式競技とはなりませんでしたが、正式種目となったフリースタイルスキー（モーグル、エアリアル）に通じるものがあるのかもしれません。

7. アイスストック（バイエルン・カーリング）

Ullstein Bild Dtl. / ullstein bild via Getty Images

カーリングとはビミョーに違う。

16世紀からあるスポーツで、氷の上をストックという重いブロックを滑らせる競技です。

カーリングとの違いは、カーリングよりもストックのストーンのほうが若干軽いことと、ハンドルの形状です。

1936年ガルミッシュ・パルテンキルヒェン冬季大会と1964年インスブルック冬季大会で公開競技が行われるも、正式種目にはなりませんでした。

8. ミリタリーパトロール

David Madison / Getty Images

軍隊レベルの技術が必要なスポーツかも。

クロスカントリースキー、スキーマウンテニアリング、ライフル射撃を一緒にしたチームスポーツです。

1924年シャモニー・モンブラン冬季大会では、正式競技として実施されるも、1928年、1936年、1948年では公開競技になりました。

バイアスロン（クロスカントリースキー、射撃）の先祖といってもいいかもしれません。

9. スキージョーリング

Jason Connolly / AFP via Getty Images

エンタメ要素が強い。

馬に引っ張ってもらうスキー競技です。

簡単に例えると、水上スキーのボートを馬にして、スキーで雪の上を滑る感じです。

ジャンプやスピン、フリップなどの技を競うものです。

スキージョーリング自体は世界中でプレイされるスポーツですが、五輪で公開競技として実施されたのは1928年サンモリッツ冬季大会のみでした。

10. スノーシューイング

Sopa Images / SOPA Images/LightRocket via Getty Images

大人から子どもまで幅広く楽しめそう！

専用のスノーシューズを履いて雪上を歩き、そのスピードを競う競技です。

知的障害のある人たちのためのスペシャルオリンピックでは、公式競技になっています。

五輪入りしないのは、単純にPR不足で認知度が低いからでは？という声もあります。

11. スペシャルフィギュア

Bettmann / Bettmann Archive

スポーツと芸術の融合。

フィギュアスケートの1種で、選手は氷上を滑りながらスケート靴のエッジで決められた図形を描きます。

1908年のロンドン大会で男子のみ正式競技として実施されました。

現在は、競技人口がかなり少なくなっています。

12. アルピニズム

Anadolu Agency / Anadolu Agency via Getty Images

オリンピック関連競技で、最も危険なスポーツの1つともいわれています。

1894年に初めて実施され、1924年から1948年まで登頂記録をもとにメダルを授与していました。

五輪開催期間に登山するのではなく、その年までの登山記録で競うものです。

その後、正式競技にはなっていませんが、1988年に2人の登山家が特別にメダルを授与されました。

この記事は英語から翻訳・編集しました。  翻訳：soko ／ 編集：BuzzFeed Japan