通勤ラッシュで座った席には大量の針が…。男性は怪我

    事件が起きても、仕事のために彼はその電車に乗り続ける。ただし、くれぐれも針に刺されないよう十分に注意しながら。

    電車が混雑する朝の通勤ラッシュの時間、20本の針が仕込まれた座席に一人の男性がうっかり座ってしまい、足を刺されるという事件が発生した。

    火曜日の朝、アンソニーさんが座ったオーストラリア・メルボルンのウォーターガーデンズ線の電車の座席に針が仕込まれていたことを受け、現在警察が捜査を行っている。

    アンソニーさんは、水曜日の午後に行われた警察の記者会見で、今回の事件について話した。

    「私は朝7時55分に電車に乗りました。 電車の中は混んでいたので、電車に乗ってしばらくは立っていたのですが、5分くらいすると予備座席が空いていることに気づいたので、その席に座ることにしました」

    「座ると足に何かに刺される感じがしたので、ズボンのポケットに何か入っていただろうかと思って、ポケットの中を確認したんです。 でもポケットの中に刺さるようなものは何も入っていなかった。なので今度は電車の座席を見ました。そうしたら、座席に何本かの針が刺さっていたんです。これらの針は、全て先端が上に向いており、ほとんど見えないように仕込まれていました」

    (編集注:彼が撮影した写真は針を少し引っ張り出した後に撮影されたため、より見えるようになっている)

    「何本かは針の先端が座席から突き出ていたのかもしれませんが、座席の模様のせいで見えなかった」

    「でも上から手をかざしてみると、明らかにどこに針があるかは分かりました」

    彼は針を引き抜き、メルボルンCBDのフリンダース・ストリート駅で捨てたとのことだ。 この針で出血はしなかったという。

    レポーターに「この座席の中の針は、意図的に仕込まれた物だと思いますか?」と聞かれたアンソニーさん。彼は笑いながら「この針全部が偶然座席の中に入っていただけだとしたら、ものすごい確率ですよね」と答えた。

    この針を入れた人物に対するコメントも求められたが、彼は具体的なコメントは差し控えている。

    警察によると、これまでの調査により針は前日の夜に仕込まれた可能性があり、火曜日の混雑する通勤ラッシュ時以外には発見されなかったという。

    防犯カメラの映像では、Artusaさんの約30分前に1人の男性が同じ席に座っているのを確認でき、またこの男性はすぐにこの座席から立ち上がっている。しかし男性から針が座席に入っていたとの報告は受けていないと、捜査当局は明かした。

    「この男性は、明らかに座ってすぐにこの座席から立ちあがり、別の席に移動しています。 報告されていないだけで、この男性も事件の被害者かもしれません。 是非この男性に警察まで名乗り出てもらい、話を聞かせてほしいです」

    また警察は、ウォーターガーデンズ駅からフリンダース・ストリート駅まで、針の仕込まれた座席の隣の座席に座っていた女性が犯人を目撃した可能性があると考え、話を聞くために行方を追っている。

    この事件とは別に、昨年オーストラリアでは針がイチゴの容器から発見されるという事件が多発し、オーストラリア中に混乱を招き、また多くの模倣犯が生まれた。

    アンソニーさんは、これらの針を仕込む事件が広まっていることは「非常に衝撃的」だと語る。しかし、彼自身は医師の診察を受け、幸いにも健康には問題はなかったとも付け加えた。

    「今朝もまた同じ電車に乗ったんですか?」とレポーターが尋ねると、 「はい、もちろんです」と答える。

    「もちろん座る前に、針が座席に仕込まれてないか確認はしましたけどね」


    この記事は英語から翻訳・編集しました。