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「家庭での性教育、上手く言葉にできなくても」5歳から読める絵本が助けます!

「インターネット上で子どもでも過激な内容が閲覧できてしまう時代、少しでも対抗できれば」

子どもたちが性について学ぶ機会は様々。学校の授業で学ぶこともあるけれど、家庭内で保護者から子どもに伝えるのも大切な性教育の機会です。

しかし、家庭での性教育はどのように伝えたら良いかわからず、悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。

そんなとき、手助けとなる絵本があります。

その名も「性の絵本」。

医師や専門家の監修を受け、イラストレーターのたきれいさん(@takirei2)が制作しました。

子どもを対象にしたわかりやすい表現で、性の情報が6巻につまっています。

この「性の絵本」は、ウェブサイトから購入することができますが、全てのページの内容はウェブサイト上で無料で公開されています。

たきれいさんに、絵本に込めた思いを伺いました。

「言葉だけで子どもにしっかり伝える自信がなかった」

この絵本を制作したきっかけは、たきれいさんが自分の子どもに性教育を始めようと思ったことだといいます。

「自分の子どもが強い特性を持っていることで、人権問題について勉強を始めたのがきっかけでした。様々なマイノリティにとって生きづらい世の中であることを知っていくうちに人権教育と性教育が繋がっていることに気付きました」

性教育について、はじめは本やかかりつけ医から情報を収集していたというたきれいさん。しかし、自身が受けてきた性教育のイメージから、子どもに性の話をすることに苦手意識があり、言葉だけではしっかり伝える自信がなかったといいます。

また、子どもの側も、性に関する膨大な情報を言葉で一度に覚えるのは難しいのではないかと考えたそうです。

そこで、子どもが必要なタイミングで繰り返し何度でも復習できるよう、情報を絵本にまとめることにしたといいます。

性教育で悩んでいる保護者はたくさんいる。

性の絵本を作ることをSNSで発信し始めると、「子どもの性教育で悩んでいる」というコメントやDMが届くようになり、同じような保護者が多いという現実に気づいたといいます。

そこで、情報を共有するべきとの思いから、2018年に性の絵本を自費出版しました。

最初は家庭内で性教育に活用してもらうことを想定していたそうですが、現在は全国の小学校や児童養護施設、育児サークルや助産院などでも活用されているといいます。

無料で全ページを公開している理由。

無料で公開している理由は2つあるといいます。

1つ目は、無料公開することで、絵本が手元にない子どもたちも見つけて読んでくれるかもしれないと期待しているからです。

「インターネット上では子どもでも簡単に過激な内容が閲覧できてしまう。性の絵本を無料で公開して、少しでも対抗できればと考えています」

そして2つ目に、デリケートな話題である性教育について、内容を全て納得してから購入して欲しいとの思いもあるといいます。

性の絵本を通して

性の絵本制作について、「膨大な情報をかいつまんで、なるべくわかりやすく絵本にするまでしかできません」と話すたきれいさん。絵本を読んだ子どもたちが、性の知識を得るきっかけになれば嬉しいと話します。

「多様な人々がいる世の中で、自分も相手も尊重して、心と体を健やかに過ごしていただけたらと願っています」

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誰にとっても他人事ではないけれど、どこか話しづらい「性」。BuzzFeed Japanは、10月29日(木)から11月4日(水)までの1週間を「性教育ウィーク」として、性にまつわる様々な記事を集中的に配信します。