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美容院はOKで美術館はダメ?オランダの美術館や劇場が1日だけヘアサロンになった理由

新型コロナウイルスによるロックダウン以降、まだ多くの文化施設の再開が認められていないオランダ。美術館や劇場で、一風変わった抗議のパフォーマンスが行われました。

美術館がネイルサロンに、舞台上でヘアカットも…?

新型コロナウイルス対策として、文化施設の営業制限などが続いていることに抗議するため、オランダで1月19日、美術館や劇場が一時的に美容院やネイルサロンに姿を変えるパフォーマンスが行われました。

ロイターなどによると、オランダでは1月15日、12月19日から約1カ月間続いたロックダウンが緩和されました。

これによって、生活必需品以外のものを販売する小売店やジム、美容院などが営業再開を許可されました。

しかし、劇場や美術館などの文化施設は、少なくとも1月25日まで営業再開が禁止されており、「なぜ文化施設に厳しい措置が執られているのかわからない」と疑問を呈する声が上がっていました。

これを受けて1月19日、文化施設に対して続く厳しい制限に抗議するために、美術館や劇場などは一時的にオープン。

ヘアカットやネイル、ジムなど、営業再開が許可された業種のサービスを館内や舞台上で提供する形で、抗議の姿勢を示しました。

BBCによると、抗議のパフォーマンスに参加したゴッホ美術館館長のエミリー・ゴーデンカー氏はこう語りました。

美術館への訪問は安全であり、ネイルサロンに行くことと同等か、おそらくそれ以上に重要です。

私たちは一貫性を保ってほしいとお願いしているだけなのです。誰もが理解できる方法でルールを作成してください。現時点では十分ではないと思います。

文化メディア担当国務長官が抗議にコメント

ロイターによると、オランダの1日の新規感染数の平均は3万6000件以上と最多を更新していますが、入院者数は減少しているといいます。

オランダのグナイ・ウスル文化メディア担当国務長官はこれらの抗議活動に対しTwitterで次のように述べました。

文化分野はクリエイティブな方法で注意をひこうとしています。私は助けを求める叫びを理解しているし、芸術家たちが美しい作品を見せたいと願っていることも理解しています。

しかし、社会の開放は一歩ずつ行われなくてはなりません。文化は、いち早く議論されるべき議題です。