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「同性愛とかかわいそうだと言って」発言で波紋の自民候補が当選。参院選、未明にツイッターで報告

性的マイノリティに対する発言で波紋を広げた井上義行・自民候補が当選したとツイッターで報告しました。井上氏は過去、安倍元首相の首席秘書官をしていました。

参院選比例区に自民党から立候補した井上義行氏(59)が7月11日未明、自身のツイッターで当選を報告した。

井上氏をめぐっては、参院選の演説で性的マイノリティへの差別とも受け取れる発言を繰り返し、ネット上で「人権侵害発言」「差別的な言葉」などと批判が噴出していた。

安倍元首相の主席秘書官を務めていた

皆様のおかげで、無事に当選することができました! ご支援頂き誠にありがとうございました!

Twitter: @inoue_yoshiyuki

井上氏は11日未明、「祝 当選」と書かれた紙を持った写真を添付し、「皆様のおかげで、無事に当選することができました!
ご支援頂き誠にありがとうございました!」とTwitterに投稿した。

公式サイトなどによると、井上氏は高校卒業後、当時の国鉄に入社。働きながら日大経済学部(通信制)を卒業し、国鉄民営化に伴い総理府(現・内閣府)に入った。

小泉政権時代に官房長官だった安倍晋三氏の秘書官を務め、第一次安倍内閣(2006〜07年)で安倍首相の首席秘書官を務めた。2009年に無所属で、12年には「みんなの党」から、いずれも衆院選神奈川17区に立ち落選。

2013年の参院選比例区にみんなの党から出て初当選。19年参院選比例区に自民党から立候補し、落選していた。

「同性愛とか、かわいそうだと言って」

波紋を広げた発言があったのは、衆院選公示日の6月22日。神奈川県小田原で行われた自身の出陣式だった。

「今、私は分岐点だと思っています。それは、今まで2000年培った家族の形が段々と、ほかの外国からの勢力によって変えられようとしているんです」

「昔は皆さん考えてみてください。おじいちゃん、おばあちゃんやお孫さんと住んだ3世代を。その時は社会保障そんなに膨れてこなかった。でも、核家族だ、核家族だ、個々主義だ。こういうことを言っている」

「そして、どんどんどんどん、僕はあえて言いますよ。同性愛とか、いろんなことでどんどんかわいそうだと言って、じゃあ、家族ができないで、家庭ができないで、子どもたちは本当に日本に、本当に引き継いでいけるんですか?

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井上氏のYoutubeチャンネルより

「病気だとか差別だとかいろんな話がある」

井上氏は7月1日に小田原市で行った演説でも「同性婚」について触れ、「家族をしっかりとつくるために、私は同性婚には反対!そして、そのための、青少年健全育成法をつくってまいります」と呼びかけた。

さらに、7月4日には神奈川・武蔵小杉で性的マイノリティに関してこのように述べていた。

「私からみればですね、いろんな考え方がありますよ。やれ、その人が病気だとか差別だとかいろんな話がある

「でも、みんなが同性婚を国として認めてしまったら、やはり男女という2000年の歴史。これから始まった、この人類が、僕は否定されてしまうと思うんです」

「だから堂々と、これからもやはり家族をしっかりとすることを、訴えていかなきゃいけない。そのための法律を私はつくっていきたい。それが、家庭教育支援法なんですね」

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井上氏の発言についてはTwitter上で、「性的マイノリティ差別発言が止まらない」「『いろんな考え方がある』として『病気』とも言及。信じられないレベル」などと批判が相次いでいる。

BuzzFeed Newsは7月4日、井上氏の発言をめぐって記事を配信し、選挙事務所にも発言に関する見解を問い合わせているが、11日昼現在で回答はない。届き次第、追記する。