ファーリーには誤解がたくさん。歴10年の僕に説明させて!

    ファーリーの世界って、性的なものばかりってわけじゃないんだよ。ファーリー・コミュニティは、芸術家、着ぐるみを実際に着る人、そして単に楽しいことをしたい人など、とても多様な人たちの集まりなのです!

    こんにちは!僕の名前はジョシュ。でもファーリー名の「ムーンレイザー」で呼んでね。僕はファーリーを10年以上やっています。

    Joshua Bergren

    ファーリーとは、動物を擬人化した着ぐるみを着る人たちのこと

    この10年の間に、ファーリーってめちゃくちゃ誤解されてるってことに気づきました。なので、ファーリーのコミュニティについてもっと理解してもらえるように、みんなにわかって欲しいポイントをまとめました。

    1. ファーリーはみんなが思っているよりもっと前から存在するよ──1980年代初頭から!

    Public domain

    今のファーリーのもととなったものは、1980年代初頭のSF大会(サイエンス・フィクション・コンベンション)でした。

    でも人間は長い歴史の中でずっと、擬人化された動物(人間の性質を持った動物のことで、ファーリー・コミュニティの土台)に魅了されていたんですよ。

    実のところ、擬人化された動物は古代エジプトでも描かれていました。例えば、頭部がジャッカルになった神様のアヌビスは、死者を守ると考えられていたんだよ。

    2. ファーリーの世界は、性的なものばかりってわけじゃないよ。

    Joshua Bergren / Via youtube.com

    これは、ファーリーのコミュニティについて、とてもよくある誤解です。ファーリー好きはこんな風に見られているのかと、いまでも残念になります。

    僕にとっては、ファーリー・コミュニティは自分らしさを感じられる場所だったり、人生の目的を感じられる場所だったりするから。

    3. ファーリーは、着ぐるみを着ると自信が持てるんだ。

    Michele Tantussi / Stringer

    着ぐるみを着ることで自信が持てるという点は、僕も間違いなくそう言えます。僕は毎日、社会不安に苦しんでいるんだけど、着ぐるみに入ると、そんな不安は全部すぐに消えてなくなっちゃう。

    着ぐるみを着ているともっと外交的になるし、おしゃべりになる。やっと自分自身でいられるんだって感じるし、他の人に何て思われるか気にしなくてもいいんだって気になるんです。

    4. 着ぐるみを作るには、時間もお金もかかる!

    5. 着ぐるみを作る工程はめっちゃ大変。

    Joshua Bergen

    マイ着ぐるみを作ってもらうために、3〜4時間かけてまずはガムテープで模造品を作る必要がありました。

    運悪く、普通のガムテープではなく超強力でにおいがキツイ「ゴリラテープ」というものを使ってしまいました。なのでこの時以来、ゴリラテープのニオイがちょっとするだけで吐き気をもよおすようになっちゃった。

    素材自体もあまりに分厚いので、ガムテのスーツを自分の体から剥がそうと普通のはさみを使ってもうまくいかなくて、僕の婚約者に医療用のハサミで切ってもらうしかありませんでした。

    6. 着ぐるみの中はほかほか。フェイクファーに包まれてるから!

    Joshua Bergren

    中には、扇風機とか冷却装置を着ぐるみの中にあらかじめ備え付ける人もいるけど、それだとちょっと予算がかかります。僕自身は、冷却用の装置は何もつけていないので、ときどき暑くなることももちろんあります。

    でも、ストローとボトル入り飲料水が近くにあれば、たいていはなんとかがんばれますよ。

    7. ファーリーのほとんどはマイ着ぐるみを持っていません。

    Joshua Bergren

    びっくりする人もいるかもしれません。でも2000人近いファーリーたちを対象にした調査によると、全身の着ぐるみまたは一部だけかぶる形の着ぐるみを所有しているファーリーは25%しかいませんでした。

    「残り75%のファーリーは着ぐるみを着ないなら何なの?」って思うかもしれませんね。う〜ん、実はそれって説明が難しいんです。ファーリー・コミュニティは、芸術家、着ぐるみを実際に着る人、そして単に楽しいことをしたい人など、とても多様な人たちの集まりなのです!

    なので、明確に一体誰がファーリーで誰がそうじゃないかは曖昧であることが多いのです。僕個人としては、擬人化された動物キャラのファンである限り、ファーリーだと思いますよ!

    8. ファーリーは自分とは違うアイデンティティになって、公共の場ではそのキャラになりきります。

    Joshua Bergren

    これは「ファーリー」の「ペルソナ」なので「ファルソナ」と言います!

    僕は自分の「ファルソナ」に狼男を選びました。というのも、僕は狼男をめちゃくちゃリスペクトしているから。狼男は誠実さだけでなく、時間をかけてポジティブな成長を遂げるという考えも体現しています。

    狼男はシンプルでありふれた人間からスタートしますが、時間をかけて最終的には、不思議なパワーを持つ、狼をベースにした生き物へと変化を遂げます。

    狼男と同じように、僕も生涯かけてポジティブな成長を遂げたいと思っています。

    9. ファーリーじゃなくてもめちゃくちゃ楽しめる、それがファーリー大会!

    Joshua Bergren

    僕がファーリー大会に行き始めたのはつい最近。でもこうした大会で、人生で一番といえるほど楽しい時間を過ごしてきました。

    ファーリーに関するパネル・ディスカッションに参加するとか、夜はレイヴ・パーティで踊りまくるとか、楽しめるものがファーリー大会にはたくさんあります。

    僕はファーリー・コミュニティについて新しいことを多く学べただけでなく、たくさんのクールな人たちとも出会いましたよ。

    一番左は、2019年のイベントDenfurでノリノリの僕!

    YouTubeでこの動画を見る

    Joshua Bergren / Via youtube.com

    10. ファーリー・コミュニティは、ご近所の動物仲間の手助けもするよ。

    Joshua Bergren

    僕が知る限り、ファーリーには動物の健康管理に関する業界で働いている人が多くいます。

    それから、ファーリー大会の売り上げの多くが、動物関係の慈善事業に寄付されています。

    2019年には、世界屈指の規模を誇るファーリー大会ミッドウェスト・ファーフェストが、猫と犬の保護組織フェラインズ&ケイナインズのために22万4704ドル(約2366万円)を調達しましたよ。

    11. ファーリー・コミュニティは、LGBTQコミュニティにとっての保護区。

    Adam Berry / Getty Images

    ファーリー・コミュニティは、どんな性的指向であれ、あらゆる人を広く受け入れてくれます。

    国際擬人化研究プロジェクトによると、ファーリーの65%は、自分はレズビアン、ゲイ、ホモセクシャル(同性愛)、バイセクシャル(両性愛)、パンセクシャル(全性愛)のいずれかだと答えています。

    12. ファーリー・コミュニティはまた、精神的に苦しんでいる人のことも支えてくれるよ。

    Joshua Bergren

    ファーリー大会には、社会不安を抱えている人たちを支援することに焦点を当てたパネル・ディスカッションがたくさんあります。

    中には有資格のセラピストがいる場合も!僕らは仲間を家族同然に面倒見るんですよ。

    13. ファーリーたちがお出かけするときは、とにかくハッピーにしようと盛り上げる!

    Lockwaterdog

    僕的に、ファーリー・コミュニティが一番魅力的だと思うのは、慈善事業を通じて、または単に他の人たちを元気付けることで、人々の力になっていること。

    あるとき同僚が会社を辞めることになったので、僕はその同僚の最終日に着ぐるみを着て会社に行きました。着ぐるみがたっくさんの人の顔に笑顔をもたらしました。

    いかに着ぐるみが社会にポジティブな影響を及ぼすかを思って、思わず嬉し泣きしちゃった。

    14. ファーリー・コミュニティはめっちゃ家族向け。

    Joshua Bergren

    多くの人は驚くかもしれないけど、ファーリー・コミュニティは実のところ、とっても家族向けのものなんです!

    ファーリー大会で行われた家族向けの着ぐるみイベントには、思春期の年頃のファーリーがたくさん、親と一緒に参加していました。

    それだけじゃなくて、ワシントン州にあるエメラルド・シティ・クリッターズのように、家族向けのエンターテイメントにフォーカスしたファーリー組織もたくさんありますよ。

    15. ファーリーを狙ったネガティブな噂もあるけど、そんなのに負けない!

    Joshua Bergren

    これまでの月日で僕は、人って何にでも、たとえどんなに小さなことでも、怒っちゃうんだなってことを学びました。

    ファーリーとして、僕はこれまでたくさんのネガティブな言葉を浴びせられてきました。ファーリーなら誰もが知っている、ファーリーによく使われる中傷の言葉「furfag」(ゲイのファーリーに対して使われる罵倒語)なんてのもありました。

    でもおかげで、ネガティブなものやヘイトに遭っても前に進めるよう、いちいち気にしないことを学びました。

    人生は短いんだもの、自分が大好きなもの(ファーリー・コミュニティとか)の悪口を言われたからって、いちいち怒っていられないよ。

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:松丸さとみ / 編集:BuzzFeed Japan