昔のおしゃれの常識が非常識すぎるのでちょっと見てくれ

    昔の厚底靴は、高いものだと60センチもあった。

    1. 中世では、靴のかかとからつま先までの長さが60センチにも及んだ。

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    1330年代以降、イギリスの男性たちは、つま先の長い靴が流行の最先端だと考えるようになった。14世紀後半には、つま先があまりにも長くなり、クジラのひげを入れて補強しなくてはならなかった。

    また男性は極端に短いコルセット風のチュニックをまとい、自らの「アレ」を誇示した。要するに、イギリスは一時期、道化師が履くようなつま先の長い靴を履き、デビッド・ボウイのような恰好をした男性だらけになったわけだ。

    2. 17世紀の厚底靴は、高いものだと60センチ。

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    16世紀から17世紀にかけて、ヴェネツィアでは上の写真のような極端な厚底靴が大流行した。ドレスの裾を汚さずにぬかるんだ道を歩けるからだ。背が高いことは魅力的だと考えられていたせいでもある。

    「チョーピン(chopine)」と呼ばれたこうした厚底靴は、あまりにも高くなりすぎて歩くのもままならず、履く時は使用人に助けてもらいながらバランスをとった。

    3. 19世紀後半のビクトリア朝では、男の子も4~5歳になるまでドレスを着ていた。

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    裕福な家では、小さな子どもは男女問わず、フリルの付いた白いドレスを着せられていた(裕福になればなるほど、フリルも増えた)。

    また、男女とも同じタイプの帽子をかぶっていた。男女で違う服を揃えなくていいのは、実用的に思える。

    4. フランスの貴婦人は、「まさに船」の髪型をしていた。

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    1778年、フランス海軍はイギリス海軍と戦って深刻な損害を与えた。フランスでは国家に対するプライドが一気に膨らみ、パリの女性たちは「ベル・プーレ風ヘアスタイル」を編み出した。ベル・プーレは、フランス海軍所属の帆走軍艦の名前。

    手の込んだ形に大きく編み上げて、リボンなどの装飾品をつけ、帆をいっぱいに張った船のように見せた髪型だ。

    5. イギリスの女性も、負けじとばかりに巨大な帽子をかぶった。

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    大きな帽子は、1700年代後半、デボンシャー公爵夫人ジョージアナ・キャベンディッシュがかぶったのをきっかけに流行した。巨大な帽子は「ゲインズバラ・ハット」と呼ばれた。

    帽子はビーバーの毛皮のフェルトでできており、カールさせて髪粉をふりかけたかつらの一番高いところにピン留めされた。帽子のてっぺんにはダチョウの羽があしらわれ、より背が高く見えるようになっていた。

    社交界の女性たちはこの帽子をいたく気に入り、自分もほしい、と巨大な帽子をこぞってオーダーした。

    6. 男性の髪型も、女性に劣らず奇妙だった。

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    1700年代にかつらが流行すると、その高さと滑稽な見た目に拍車がかかっていった。フランスとイギリスの裕福な貴族は男女とも、もっと独創的で大げさなデザインにしようと競い合った。

    巨大な髪形を保つために、糊や木枠が使われ、気取ったかつらをゴールドやシルバーのアクセサリーでさらに飾り立てる男性も多かった。しゃれ者というやつだ。

    7. イギリスとフランスの貴婦人たちは、ドレスの下にさらに衣装を隠しているような姿だった。

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    上の写真は1760年の「パニエ」と呼ばれるドレスだ。パニエは、スカートのサイドを平たくて長いフープで補強し、幅を広くしたドレス。

    この形なら後ろの裾をひきずらずに済む。裕福な女性たちは、前面の広い長方形の部分に、凝った刺繍を施して自慢した。歩く巨大なキャンバスと考えていいだろう。

    8. 1860年代になると、ドレスはさらに巨大化。女性はしばしば戸口でつっかえた。

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    「クリノリン」(crinoline)が流行ったのは1850年から1870年まで。クリノリンとは、大きな木製フープの上にペチコートを何枚も重ねてスカートを大きく膨らませるためのものだ。

    クリノリンのドレスを着た女性たちは、ドアの戸口につっかえてしまうだけでなく、ろうそくの火にドレスをかすめて燃やしてしまうことも少なくなかった。そのため、この流行は長続きしなかった。

    9. 16世紀後半のエリザベス朝の女性たちは胸をあらわにしていた。

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    彼女たちは胸だけでなく乳首さえも見せていた。1593年、フランスの大使アンドレ・ユローはエリザベス1世に謁見した時のことをこう記している。「女王はドレスの前をはだけていたので、胸がすっかり見えていた」。

    また別の時は、エリザベス1世のドレスがローカットすぎて、「おなかがおへそまで見えていた」という。もちろん、自信があるなら堂々と見せたほうがいい。

    10. ローマ人は、ペニス型のお守りを身につけていた。

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    お守りの名前は「ファスキヌム」。ローマ神話の家庭の守護神に仕えた巫女「ウェスタの処女」たちが守る「fascinus populi Romani(ローマの聖なる男根)」を表しており、ローマの安全の象徴と考えられていた。

    ローマ神話の酒神バッコスを崇める、年に1度のお祭り「バッカナリア」でも、男根を模したものが台車に載せられて市中を練り歩いたという。

    11. 1894年のニューヨークでは、カメレオンを生きた宝石として身につけるという(残酷な)おしゃれが流行した。

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    カメレオンは、クッションやスカーフ、女性のベストに小さな首輪と鎖でつながれ、「宝石のように美しいおもちゃ」だとされた。幸い、こうした流行は、アメリカ動物虐待防止協会によって阻止された。

    同協会が小さなカメレオンの販売を禁止したため、店では売られなくなったが、そのころにはすでに1万匹を超えるカメレオンが街に放たれていた。

    12. テューダー朝では、男性はパンパンに詰め物が入ったコッドピース(股袋)をつけていた。ペニスが大きく勃起しているように見えるのがかっこよかったためだ。

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    ヘンリー8世の時代(1509年から1547年)からエリザベス1世の即位(1558年)直後まで、羊毛をぎっしり詰めて大きく膨らませたコッドピースで、「勃起したペニス」に見せかけることが大流行した。

    おもしろいことに、「処女王」と呼ばれ、独身を貫いたエリザベス1世はこの流行に関心がなかったので、彼女の時代にはもっと控えめなコッドピースが一般的となった。

    13. ひだ襟が大きくなりすぎて、船の帆のようにはためくこともあった。

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    1580年代から1590年代にかけた「ひだ襟ブーム」の絶頂期には、ひだをつくるのに最大で約5メートルもの生地が使用された。固くのり付けされたひだの数は600にも達し、針金や木枠、板で支えられていた。

    当時の著述家、フィリップ・スタッブスによれば、天気の悪い時は「人々のひだ襟は船の帆のようにはためき、風に舞う布巾のように下に落ちた」という。

    14. 昔の人は、水着がどうあるべきかわかっていなかった。

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    ビクトリア女王とエドワード7世が治めていた(1837年から1920年)ころの女性たちは、泳ぐとき、腕を覆った長くて重いウールのドレスに、ブルマー、長い靴下、帽子という格好だった。手っ取り早く溺れるのによさそうな服装だ(写真左)。

    1920年代に入ると、水着にはほかの素材が取り入れられるようになり、なんと、薄いベニヤ製のものもあったらしい(写真右)。

    15. ドライクリーニングが発明されるまでは、洗うことのできない服があった。

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    エリザベス1世の時代には、絹やサテンなどを洗う方法がなかった。そこで、洋服を着たあとはただブラシで汚れをはらい、オリスルート(アヤメ科の植物)やローズパウダー、竜涎香(マッコウクジラの腸内の結石を乾燥させたもの。別名アンバーグリス)などで香りづけをしてから、しまっていた。

    ビクトリア朝の女性は通常、ウールのドレスを2~3着持っており、着まわしていた。着用後はスポンジでシミを落とし、公共の場で身につけられないくらいにひどく汚れてしまうと新しいものに替えたが、それも1年に1度だった。

    16. 古代エジプトの女性は、香りづけした獣脂を「帽子」として頭に載せて体臭をごまかしていた。

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    円錐形に固められた獣脂は、温められて徐々に溶けていく。それを頭に載せている人は、やがて香り付きのオイルで包まれるので、汗や汚れ、洗っていない衣服の臭いをごまかすことができた。

    蓮の香りがするブタの脂肪まみれの方が素敵、というわけだ。

    この記事は英語から編集・翻訳しました。翻訳:遠藤康子/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan