性産業に従事する私たちの恋愛「レッテルを貼られてつらい」「客は男性、恋人は女性」

    性産業のジャンルや内容はさまざま。アダルト業界にいる人やアダルト系SNSの配信者が、私生活の恋愛について赤裸々に語りました。

    性を仕事にする。

    1. 配信を始めてすぐの頃、彼氏ができた。配信頻度があがり、撮影が増えるのと比例して、彼氏との関係に問題が増えていった。

    口論はもちろん、嫌味を言われたり、他の人と比較されたり、それで不安になったり…。

    彼氏としては、高額の投げ銭をしてくれる太客からDMがくるのが嫌だったみたい。

    業界自体はユニークだけど、外の人が想像しているような感じではない。

    「業界を理解している者どうし、業界内で付き合えば?」という意見もあるかもしれないけど、それはそれで問題もあって…。

    大きな業界じゃないので、みんな顔見知り。

    付き合っている人が現場で誰と絡むとかわかっちゃうから、不安になりやすい。

    自分が出ている作品の宣伝を見ちゃうとつらいこともあるので、SNSはやらないようにしてるからネットでの出会いも難しい。

    マッチングアプリいいなって思ったけど、アカウントを作っても偽アカだと思われがち。

    ある時、アプリで出会っていいなと思った男性が私の動画に気づいたらしく、態度が急変して責められたのはツラかった。

    2. ストリップダンサーやOnlyFans(アダルト系SNS)をやっていると、恋愛の価値観が変わる。

    偏見をもたれたり、バカにされたり、自信がなくなったり。

    好みじゃないタイプの人に言い寄られることも多い。

    相手にフルコミットするのが怖くなって、真面目に付き合いたいと言ってくれる人はいなくなり、カジュアルな関係を望む人ばかりが寄ってくる。

    それでも、今の彼氏に出会って少しマシになった。私の仕事をサポートしてくれる彼。

    ちなみに、意味もなくお尻ふってるわけじゃないよ。この仕事をしてるのは夢のため。夢を実現するために、手早く稼ぐ!

    —countess_raven

    3. 誰にも言ったことはないけど、実は100本以上のアダルト作品に出演している。とあるジャンルではちょっと有名。

    人と付き合う上で、特に僕みたいなパターンは、正直に話すことが重要だと思う。

    僕の彼も最初はかなり不安だったみたい。でも嫉妬しつつ、作品を楽しんでくれた。

    大切なのは、カメラの前で何をしているかじゃなくて、カメラがオフになってからだと思う。

    4. 19年間で、2人と付き合った。2人とも私の仕事を知った上で付き合い始めた。

    5. 婚約者の彼がネット配信者。何年もそれを仕事にしているし、マスタベーションの延長だと思うようにして、彼を応援している。

    私の体は私のもので、彼の体は彼のもの。

    だから、彼がウェブカムでネット配信したいというならすればいいと思う。だけど、彼と真剣に付き合い始めたタイミングで、基本のルールは決めておいた。

    付き合う前はファンサとして、リアル飲みがあったり、デートしたり、場合によっては体の関係もあったらしいけど、付き合い初めてからそれは禁止。

    ファンはあくまでも画面の向こうの存在で、彼女たちのことを私生活にはもちこまないというのがルール。

    本名を教えるのも、電話番号の交換もなし。

    仕事から帰ってきたときに彼がちょうど配信中だと、やっぱり、嫌な気持ちになることは…ある。

    6. 性産業従事者だけど、私は特に恋愛への大きな影響は感じてないかな。

    仕事のセックスと恋愛のセックスは、単純にまったく違うから、同じものとして考えたことがない。

    私はレズビアンなので、客は男性・恋愛対象は女性だから特にそう思うのかもしれないけど。

    客との行為後、恋人との行為前には性病検査を頻繁にするのが自分ルール。

    でも、最初は人と付き合うのが怖かった。

    一度、初デートでいきなり仕事のことを打ち明けたことがあった。

    相手は「じゃあ、このデートも請求されるってこと? いくら? ぼったくりはなしね」と言われたのは辛かった。

    その相手と短期間だけ付き合ってたけど、「差別や偏見はいけないことだから私はしないよ。でも、もし差別的な発言しちゃってたら、それはあなたの仕事のせいだよ」って言われて別れた。

    今の彼女は仕事について理解してくれる。ガッツリ儲けた月は、彼女とちょっといいディナーを楽しむようにしてる!

    —匿名希望

    7. 「性欲の強いすぐヤレる女」だと思われるのがつらい。お金が発生していない時は、普通の人として扱ってほしい。

    8. 今の彼氏は私の仕事を理解してくれるし、俺にもマッサージして!ってよく言う。

    9. 性産業に従事して22年。成人してからずっとこの業界にいる。

    業界内でいろいろな仕事をしてきて、いいことも悪いこともあった。

    歴が長くなればなるほど、私のことを全部知った上で理解してくれる人を求めるようになってきた。

    仕事とプライベートを分けず、全部まるっと受け入れてくれる人。家庭的で安定思考で、籍をいれてきちんとコミットしてくれる人は、私にとって何より魅力的。

    逆に、(業界関係者と付き合いたいという)珍しい人とか、変化を求める人とか、カジュアルな関係を求める人は、性産業系の人は望んでないんじゃないかな。

    年を取るにつれて、お金と恋人についてよく考えるようになってきた。私の稼ぎは年収でいうとだいたい2000万円弱。

    今まで付き合った人たちが、ヤキモチを妬いてくれなかったのにも傷ついた。

    「楽にお金を稼げていいね」とうらやましがられることはあったけど…。

    クライアントを安全かつ快適に興奮させて満足させる自営の仕事って、ぜんぜん楽じゃないよ!

    —匿名希望

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:soko / 編集:BuzzFeed Japan