顔面裂と生きる女性モデルは、私たちに美しさとは何かを教えてくれる

    本当の美しさとはこういうこと。

    イルカ・ブリュールさんは弱冠26歳にして、従来の美しさの基準をみごとに打ち砕いた。顔面裂をもって生まれた彼女は、これまでに何度も手術を重ねてきた。そして今、美しさとはファッション雑誌で見るような完璧さだけではないのだと、身をもって示している。

    ブリュールさんは自身のウェブサイトで、インスタグラムのようなソーシャルメディアの存在によって、人々は理想どおりの「完璧」でいなければ、「完璧な」生活を追求しなければという重圧を感じてしまっている、と話す。「みんな忘れがちなのは、表に出ているのは、数枚の選ばれた場面にすぎないことです」

    「鏡に映る自分に自信が持てるようになったのは、手術のおかげだけでなく、私の心の持ちようも関係しています」。ブリュールさんは自身も参加しているフォトプロジェクト、Project Grenzenlosでそう語っている。「人が醜い人間になるのはただひとつ、醜い心をもったときだけ。誰も自分の外見を人目につかないよう隠す必要はないんです」

    2014年、初めてみずからをモデルにした写真を写真家のイネス・レーベルガーさんに撮ってもらい、その後何度か撮影を重ねた。撮影は「自分を癒すプロセス」の一環となり、「やがて他の人の助けになれれば、という気持ちへと変わっていった」という。

    ブリュールさんの今のミッションは、健全な自己肯定感を持てるように誰かの背中を押すことだという。どんな人も幸せに生きるべきだからだ。

    「できない、無理だ、と何かを自分であきらめたり決めつけたりしないでほしいんです」とブリュールさんは言う。その言葉を聞いていると、一人の強い女性がこうして多くの人を勇気づけているのもうなずける。 イルカ・ブリュールさんのインスタグラムはこちら。

    この記事は英語から翻訳されました。翻訳:石垣賀子 / 編集:BuzzFeed Japan