映画『オッペンハイマー』に出演する俳優のフローレンス・ピューが先日、ユニバーサル・ピクチャーズ主催のトークイベントに登場。ベッドシーンの舞台裏を明かしました。
作品内で、フローレンスは精神科医で医師のジーン・タトロックを演じています。
キリアン・マーフィー演じるオッペンハイマーとのベッドシーンでは、「撮影の最中にカメラが壊れる」というハプニングが起こったそう。
オッペンハイマーのキャスト陣が参加したイベントで、フローレンスはハプニングの詳細をこう説明しました。
「私たちが裸で撮影していたとき、カメラが壊れました。タイミングが悪かった」
「キリアンと私はセットの中に一緒にいて、こんな感じでお互いの体に触れていました」
フローレンスは、自分の体に腕を回し、当時の状況を再現しました。
カメラの台数が限られており、スタッフたちは壊れてしまったカメラを直すしかなかったといいます。
気まずい時間が流れるなか、フローレンスはカメラについて学ぶ絶好の機会だと、機転を利かせます。
「これは(カメラについて)学ぶのにちょうどいいと思いました」
「『シャッターが壊れてるの?』とスタッフさんに聞いたりして、その時間を無駄にしないようにしました」
最終的にクリストファー・ノーラン監督が照明に問題があることに気がつき、撮影を再開することができたそう。
最後に、フローレンスは作品に携わったすべてのスタッフを称賛しました。
「撮影現場にいるすべての人が、この映画を作るための知識が豊富で、準備万端だったので、退屈する瞬間がありませんでした」
「すべてがすばらしかったです」
「そんな場にいられたことに毎日、感謝の気持ちで溢れていました」
登場する性的描写が「不適切だ」という批判にさらされた同作品。主演を演じたキリアンは、GQ誌のインタビューでこう反論しています。
「オッペンハイマーとジーン・タトロックの関係は、この映画で最も重要で、感動的な部分のひとつだと思います。彼らがストーリーの鍵を握っているのであれば、ベッドシーンも価値のあるものだと思う」
「俳優業でいちばん気まずいシーンかもしれませんが、やらないといけないときもあります」
ベッドシーンの撮影が初めてだったというクリストファー監督も、批判にこう反論しました。
「オッペンハイマーとジーン・タトロックの関係を、ほのめかしたり、恥ずかしがったりせずに、本質を理解して描くのが重要だと感じました」
「オッペンハイマーにとって、なぜタトロックとの関係がそんなにも大切なものだったのか理解するために、ベッドシーンは必要だったのです」
「新しい仕事に挑戦するときは、ある程度の緊張感が必要で、慎重になり、前もって計画をして準備をする必要があります」
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:久保舞菜美