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20歳で女性とキスした経験。トランスジェンダー俳優が振り返る「この世に存在する詩が何を意味していたのか…」

映画『インセプション』やドラマ『アンブレラ・アカデミー』で知られる、俳優のエリオット・ペイジが伝記を発売しました。トランスジェンダーとしてのルーツやハリウッドでの経験などをつづっています。

映画『インセプション』やドラマ『アンブレラ・アカデミー』で知られる、俳優のエリオット・ペイジ。

エリオットは2020年の12月にトランスジェンダーであることを公表しています。インスタグラムで、フォロワーに向けて想いをつづりました。

6月6日には自伝『ペイジボーイ(Pageboy)』を発売しました。

ピープル誌のインタビューで、自伝の発売について「少し圧倒されている」が「とても感謝している」と率直な想いを語りました。

自伝を執筆していた時期を、こう振り返ります。

ピープル誌が公開した回顧録の第1章部分では、ポーラという女性とのエピソードが語られています。

ポーラとキスを交わした心情について、このように触れました。

インタビューでは、自身の経験が、他のトランスジェンダーの人々の体験とは異なるかもしれない、という点を強調しました。

「私のトランスジェンダーとしての経験、そして私の人生と私が持つ特権というのは、多くのトランスジェンダーの人々の現実を代表(リプレゼンテーション)するとはいえません」

LGBTに関する様々なサービスを行っている株式会社アウト・ジャパンは、リプレゼンテーションについて、以下のように定義しています。

「映画やテレビなどのメディア表現において、社会を構成する人々の多様性を正しく反映させ、マイノリティが公正に描かれることを目指そうとすること」

「(リプレゼンテーションは)重要なことだと思います。自分自身がリプレゼンテーションされていると感じられることが必要だと思います。(中略)私が子どもの頃にはなかったから」

エリオットは「もちろん、私にもつらい時期があった」と明かしています。

「いろいろな意味で、やっとのことでここまで来れたような感じはします。私は私で、ここにいること、生きていることに感謝して、一歩ずつ前進しています」と自信にあふれたコメントを残しました。

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:大久保 拓哉