フィリピン政府の観光PR動画に、なぜかスイスやブラジルの映像。制作した広告代理店が謝罪

    フィリピン政府の観光キャンペーンのプロモーション動画に、インドネシアの棚田や、ブラジルの砂丘など、他国の映像を使用したことが明らかになった。

    フィリピンの観光プロモーション動画に他国の映像を使用したことを広告代理店が謝罪した。

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    フィリピンの広告代理店「DDB Philippines」が、同国政府の観光キャンペーン「Love the Philippines」のプロモーション動画を制作し、6月27日に公開した。

    しかし、その動画にインドネシアの棚田やブラジルの砂丘、スイスに着陸する飛行機など、他国の映像を使っていたことが、AFP通信やフィリピンのブロガー、サス・ロガンド・サソットなどの分析によって明らかになった。

    観光相「広告代理店は、素材はすべてオリジナルだと言っていた」

    The Guardianによると、キャンペーンの費用は1億3000万円以上だという。

    フィリピンのクリスティーナ・フラスコ観光相は、動画制作に公的資金は使われていないと述べた。

    BBCによると、観光省はDDB Philippinesに、動画に使用されている素材が自社のものであることの確認を何度も求めていたという。

    フラスコ観光相は、「DDBは素材はすべてオリジナルであり、使用する権利を持っていると言っていた」といい、DDBが動画についての説明責任を果たすようにすると述べた。

    広告代理店が謝罪「うっかり見落とした」

    DDB Philippinesは7月2日、「ふさわしくない映像が使われた」「うっかり見落とした」とする声明文を発表した。

    「フィリピンを宣伝するキャンペーンに他国のストック映像を使用することは非常に不適切であり、フィリピン政府観光省の目的と矛盾している」

    動画は削除され、DDB Philippinesは観光省の調査に協力するという。