誤って飲み込んでしまったガム。体の中ではこんなことになってるよ
「ガムを間違えて飲んだ」「捨てるのが面倒でガブは食べる派」ガムの誤飲って、時々起こりますよね。 消化されずに胃に残る、なんて聞いたことがあるかもしれません。ガムを飲み込んでしまったら、実際にはどうなるのか医師に聞きました。
ガムは噛むためのもの。でも時には事故が起こります。
水をゴクリとした時に一緒に飲み込んでしまったり...… あるいは、吐き出すところがなかっただけの時もあるかもしれません。
飲み込んでしまったガムは長い間、胃の中に留まる、と聞いたことがあるかもしれません。

では、ガムを飲み込むと、実際にはどうなるのでしょう?

BuzzFeed Healthは、ガムを飲み込むと体内の循環システムで何が起こるのか(体に良くないのか)をはっきりさせるべく、胃腸科専門医でニューヨーク市のNYUランゴーン・メディカル・センターの内科助教授のLisa Ganjhu博士にお話を伺いました。
基本的にガムも他の食べ物と同様に体内を通過します。ですが、ガムが完全に消化されることはありません。

「人間の胃腸気管はとても強力です。固いステーキを消化できるのであれば、ガムも消化できます」とGanjhuは話します。胃は胃酸と酵素でガムを分解しようとします。1つだけ違うのは、ガムのベース部分はその化学的性質から、完全に消化されることは無く、その中身も他の食べ物と違って、小腸で吸収されないという点だそうです。
「ガムは体内に入ると、他のもの同様に体外に出ます。期間は、特に定まっていません。消化器官の運動性は一人一人違うからです」
ですので、そのうちガムは排泄されます。

ガムは腸にへばりついたり、大きなガムの固まりになったりするというようなことはないそうです。たとえ完全に消化されることはなくても、排泄物の一部になり、排便の際に出てくるとのこと。これは歯を飲み込むと、腸をそのまま通過してしまうのに、似ています。
唯一注意しなければいけないのは、飲み込んだガムが大きすぎて食道からの胃の入り口を塞いでしまい「詰まってしまう」ことです。とはいえ、そんなに大きなガムを飲み込むことはできないでしょう。
専門家はガムを飲み込まないよう忠告しています。ですが、これは皆さんが思う理由からではありません。

「チューイングガムには全く栄養としての価値はありません。そのため、ほとんどの専門家はガムを飲み込まないよう忠告しています」とGanjhu。そもそもガムというものは風味がなくなるまでかんで、吐き出すものなのです。「ガムは体に害はなく、死の危険もありませんが、わざわざ飲み込むの理由はありません」とGanjhuは話します。
ガムを大量に飲み込むべきではありません。食道などにガムが詰まったりすることがあるからですが、これは食べ物を、たくさん飲み込んだときに起こることだとのこと。
結論:ガムは胃の中に残ったり、死の危険をもたらすことはありません!でも、吐き出すべきものです。

では、ガムが胃の中に長いこと残ってしまうという話はなんなのでしょうか?恐らくガムを完全には消化できないという事実に関する誤解があるのでしょう。適切に溶けなかったり、吸収されないということを意味するのであり、体内に残るということではない、とGanjhuは話します。
「これはまさにリンゴの種を飲み込むと、リンゴの木を育てることになるという迷信と同じことです」とGanju。健康に関する迷信は山のようにありますが、これはそのうちの1つなのです。
ちなみに、かんだ後のガムを上手く作品に活用しているアーティストがいます。。。


Douglas Couplandによるカナダのバンクーバーの「ガムヘッド」や、ワシントン州シアトルのパイク・プレース・マーケットの「ガムウォール」などです。