生理用品に「満足していない」と答えた人が44%......BuzzFeed Japanのアンケートで明らかになったのは、月に1回くる生理の期間中、不満を抱えながら過ごしている女性たちの本音でした。
「生理用品を初めて自分で買ったのはいつですか?」(BuzzFeed)
「ひとり暮らしを始めたときだったかな......」(西本さん)
毎月1週間ずつ(個人差があります)ほど使う生理用品ですが、冒頭のアンケートのように「満足していない」、あるいは「関心がない」という人が少なくありません。実家のトイレにあったものをそのまま使い続けてきた人や、ドラッグストアの店頭で特売品をパッとカゴに入れるから、メーカーにはこだわっていないという人も。
この日は西本さんが、カラフルな月経カップや布ナプキン、吸水型のサニタリーショーツなどさまざまな生理用品を展示してくれました。「触ったの初めて!」と言いながら手に取る来場者。見たことも使ったこともない生理用品に興味津々です。
「月経カップって意外と固いんですね」(はましゃかさん)
「膣の中でパカッと開くから、固めのほうがいいこともありますね。人によって使いやすい固さや大きさが違います」(西本さん)
生理用品を含め、女性の健康に関する課題をテクノロジーで解決する分野を「フェムテック」といいます。「Female + Technology」を組み合わせた造語で、女性が抱える体や性の悩みに対して信頼できるアプリやプロダクト、サービスのこと。
月経や排卵のトラッキングアプリ、妊産婦のサポート、骨盤底筋のケア、セクシュアルウェルネスなども、フェムテックと分類されています。
日本でいち早くフェムテックについて報じているBeautyTech.jpの矢野貴久子編集長は、「『フェムテック』という呼び方にも議論はあり、男性不妊やトランスジェンダーの悩みに寄り添ったテクノロジーのすべてを指すようにもなっています」と話します。
生理について話すことは「一生をホルモンバランスに左右されてしまう女性の生活をよりよくすること」(矢野さん)につながります。話題の方向は、月経のトラッキングアプリやピルなど、妊娠、避妊、不妊を含めた人生設計のことに移っていきます。
はましゃかさんは、生理周期が不規則で、シーツを汚してしまうこともあったため(そんなとき、ありますよね......)、低用量ピルを飲み始めたそうです。体調管理がしやすくなり、避妊の不安もやわらいだとのこと。
「ピルを使っている人はビッチ、みたいなイメージがあるという話を聞きましたが、ビッチでもよくないですか? 一生ビッチの人生プランの女性にも、ピルは優しいですし。自分の人生は自分で決めたいです」(はましゃかさん)
西本さんは、IUD(子宮内避妊器具)の装着を考えているといいます。ピルやIUD、卵子凍結などは、いずれも専門の医師から適切な指導を受ける必要がありますが、女性が主体となってコントロールでき、人生の選択肢が広がるという点では、画期的なフェムテックといえます。
「テクノロジーはツールでしかありません。悩みを可視化したり、悩みと解決法をマッチングしたり、効率化したりしてくれるもの。そこからコミュニケーションが生まれます」(矢野さん)
さらにテーマは「セクシュアル・ウェルネス」(性の健康)へ。西本さんは言葉に力を込めます。
「気持ちがいいというのはすごく大事なこと。性欲は誰にでもあるものだから、それに対処するのはごくごく自然なことです」
以前は男性向けのアダルトショップくらいでしか買えなかったセックストイやセルフプレジャー(マスターベーション)アイテムですが、最近では、TENGAが展開する女性向けブランド「iroha(いろは)」が百貨店に登場するなど、手に取りやすくなっています。
西本さんは、大丸梅田店の「iroha」の期間限定ショップを大阪に住む61歳の母親に頼んで様子を見に行ってもらったところ、母親は気に入った商品を購入したとのこと。
「LINEで話していたら、母親はいままでマスターベーションしたことなかったこともわかって、親子の距離が近づきました(笑)」(西本)
話すのって、大事ですね......!!
🧚♀️🧚♀️🧚♀️🧚♀️🧚♀️
昨日も、きょうも、これからも。ずっと付き合う「からだ」のことだから、みんなで悩みを分け合えたら、毎日がもっと楽しくなるかもしれない。
明日もがんばる私たちへ。BuzzFeed Japanでは性や健康について考え、「男らしさ」や「女らしさ」を超えて、自分らしく生きる人を応援するコンテンツを届けていきます。
10月1日から10月11日の国際ガールズ・デー(International Day of the Girl Child)まで、こちらのページで特集を実施します。