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ダイエットコークが攻めてる! ちょっと飲んでみない?

「ツイステッド・マンゴー」、「ゼスティ・ブラッド・オレンジ」、「フェイスティ・チェリー」、「ジンジャー・ライム」などの新しいフレーバーと、スリムでキャンディーみたいにカラフルな缶。もうみんなが知っているダイエットコークじゃない。

ダイエットコークはマンネリ化していた。売上は落ちて、消費者はダイエットソーダの代わりに、スパークリング・ウオーターのラクロワ(LaCroix)やミネラルウオーターなど、別のカロリー・ゼロのものを飲むようになっていた。そこでコカ・コーラは36年の歴史を誇るブランドを大刷新し、新たに2000年世代のミレニアルズ好みのフレーバーを4種類打ち出した。クラシックなダイエットコークに加えて、「ツイステッド・マンゴー」、「ゼスティ・ブラッド・オレンジ」、「フェイスティ・チェリー」、「ジンジャー・ライム」だ。長年ダイエットコークの目印となっていた昔ながらのシルバーの缶は、スリムでキャンディーみたいにカラフルな缶に様変わり。

新商品はアメリカでは今月後半、カナダでは2月にお目見えだ。昔ながらのライム味のダイエットコークと、ダイエットコーク チェリーは、以降はAmazonのみでの販売となる。

「私たちはダイエットコークのエッセンスが大好きで、捨てたくありません。新しい世代のファンの方々に向けて、新たに再表現するだけです」と、コカ・コーラ ノースアメリカでダイエットコークのグループディレクターを務めるラファエル・アセベド氏はBuzzFeed Newsのインタビューに答えている。勝利の秘訣を備えたジェームズ・ボンドシリーズでさえ刷新を必要として、ダニエル・クレイグを起用し、もっと荒く、さらに容姿がいいボンドを出してきた、とアセベド氏は話す。

昨年、ダイエットコーラ類の販売は、3.5%下落した。ダイエットコークの販売も、そのくらい落ちた、とアセベド氏は話す。だが、アメリカにおけるダイエットコークの年間売上は、いまだに21億USドルを超え、いまこの瞬間でさえもかなりの量のダイエットコークが消費されている、と同氏はつけ加えた。現実には深刻な問題を抱えてはいるものの、ダイエットコークのファンはまだ多いのだ。

食品業界のコンサルティング会社テクノミックにてシニア・プリンシパルを務めるデービッド・ヘンクス氏はTwitterで次のように書いている。「代表ブランドの興味深い刷新。だが清涼飲料水の販売は他の種類の飲み物にシェアを奪われており、若い消費者を取り戻すのは難題だろう」

Interesting facelift for an iconic brand. Still, soft drink sales are losing out to other types of beverages and ge… https://t.co/IPaZ4uDIiM

「代表ブランドの興味深い刷新。だが清涼飲料水の販売は他の種類の飲み物にシェアを奪われており、若い消費者を取り戻すのは難題だろう」

ダイエットコークの第一の難題は、もちろん2000年世代のミレニアルズだ。同商品の主な顧客層は、ベビー・ブーマーで構成されている。具体的には白人のベビー・ブーマーだ。

「ダイエットコーク消費者の80%は白人です」とアセベド氏は話す。「新しい世代を呼び込むには、新しい世代に訴えかける必要があり、2000年世代のミレニアルズの40%は多様な文化背景を持つ人たちです」飲料メーカーのマーケティング担当者は、若者、そしてラテン系の人たちはフレーバーが好きなことに気がついた。そこで、マンゴーとゼスティ・ブラッド・オレンジの香りがするダイエットコークのお目見えだ。「フェイスティ・チェリー味」は、従来のチェリー味よりも少しスパイシー、とアセベド氏は語る。

新しい細身の缶は、同社の「ダサニ スパークリング」と同じ形状で、色はシルバー。つまり、他のコークやソーダよりも、カロリー・ゼロのスパークリング・ウオーターに近い外観となった。でも心配は無用だ。基本となるダイエットコークのレシピには変更はない。カロリーがあるソーダや人工甘味料を使ったダイエット飲料水を好まない、スパークリング・ウオーターを飲む消費者に、新しいデザインで巧みにシグナルを送る。

それと、コカ・コーラ社は「インスタグラムで映える缶にしたかった」とアセベド氏は話す。

The afternoon commute has never been so refreshing. 🚇

午後の通勤もこれですっきり。

マーケティング会社BLKBOXの共同創立者で業務執行社員のキーナン・ビーズリー氏は、刷新によるどんな効果も短期的なものだろう、と話す。「ミレニアルズは長年にわたり、健康への影響から炭酸飲料を拒絶してきました。このことは、ダイエットコーク、コーク関連商品にとって大きな課題です。今後も真っ向から取り組まないといけないでしょう」

ダイエットコークの刷新は、消費者1万名からのフィードバックに基づいた30の商品案から2年間にわたり試行錯誤を繰り返した結果である。コカ・コーラ社によると同商品の販売促進には「かなりの投資」が予定されている。冬季オリンピック、屋外での看板広告、試飲などだ。

2016年、同社はすべての「コカ・コーラ」製品のマーケティングを統合するワンブランド戦略を発表した。メキシコ向けのダイエットコークは象徴的なシルバーの缶を捨てて、新しいデザインを採用したが、アメリカにおける「ワンブランド戦略」にダイエットコークをどう統合するのかは検討すると当時は話していた。そして今、ダイエットコークは独自の道を進むようである。



この記事は英語から翻訳されました。翻訳:五十川勇気 / 編集:BuzzFeed Japan