「コーンにします? カップにします? それとも……」
カフェでジェラートを頼んだら、意外すぎる選択肢が。青森県十和田市美術館に併設されているカフェでの体験が9月17日にX(旧Twitter)に投稿されて話題になっています。
「それとも南部せんべいにします?」と聞かれて、南部せんべいと即答したときの写真がこちらだそうです。
な、南部せんべい!? まったく予想できない組み合わせでしたが、確かにソフトクリームやジェラートとの相性は悪くなさそうで、おいしそうです。
南部せんべいとは、青森県・八戸市や岩手県・盛岡市を中心とした「旧南部領」発祥のせんべいです。
米粉ではなく、小麦粉と塩と水を原料として作られるシンプルな味わいで、ピーナッツやごまが練りこまれているものなど、たくさんのバリエーションが存在。
東北地方ではポピュラーなお菓子で、スーパーなどでも購入することができます。焼き型で焼き上げる際にはみ出た「みみ」がそのまま残されているのが特徴です。
こちらが南部せんべい。東北では見慣れたお菓子です。
投稿者のあるぱかさん(@alpacapa_frozen)に当時の状況を取材しました。
――選択肢に南部せんべいがあったときは驚きましたか?
目からウロコだったので「南部せんべいで」と即答してしまいました。
――驚きですよね……味はどうでしたか?
甘さ控えめの南部せんべいとミルクのコクが強いジェラートの組み合わせでとてもおいしかったです。
個人的にはコーンは甘さが強いので、南部せんべいの東北らしい控えめなところが様々な味ともあうのではないかと思いました。
――南部せんべいは歯ごたえがあるので、スプーンでは少々食べづらいのではないかと思いますが、どうでしたか?
おっしゃるとおり硬いのでスプーンで砕くのではなく、ジェラートが少なくなった段階で手で割って、せんべいの上に乗せながら食べていました。
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この地元愛あふれる組み合わせにSNSでは、
💬「これ絶対美味いヤツじゃないですか✨十和田行ったら現美寄らなきゃ😊」
💬「かわいい(笑)」
💬「画像をチラ見して『ああ、コメダのソフトクリーム多くて下が見えない的なヤツか』と思って読んだら『南部?!?!』ってなった」
など多くのコメントが寄せられました。
販売している「十和田市現代美術館内cube cafe&shop」に取材しました。
――SNSでの反響をどう感じていますか?
当店の『南部せんべいにのせた濃厚みるくソフトジェラート』を投稿していただいた内容が沢山の方々に注目していただき、スタッフ皆大変ありがたくうれしく思っております。
――南部せんべいとジェラートの組み合わせについて、どういった経緯で誕生した商品なのでしょうか?
美術館の10周年を記念して、カフェのメニューも一新することになった際に、当初コーンにのせて提供していたジェラートを、地元の方に長く愛されている南部せんべいにのせてご提供して、県内外の方に楽しんでいただけたらという想いから誕生しました。
――どのくらいの割合の人が南部せんべいを選択するのでしょうか?
観光客の方が多いこともあり、6割の方が南部せんべいをご選択されています。
――購入された方の反応はいかがでしょうか?
「おせんべいも食べてもいいの?」と食べ方を聞いてくださる方や、「おせんべいめちゃくちゃ美味しかったです! おせんべいだけでも買えますか?」と南部せんべいに興味を持ってくださる方がいらっしゃいました。
「美味しかったので次の日も来ます!」とおっしゃって、翌日もおせんべいのジェラートを購入された方もいます。
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おなじみのデザートと地元のお菓子の意外なベストマッチ。評判は上々のようです。