北野武監督の最新作『首』ってどんな映画? 構想30年で描く北野版「本能寺の変」。あらすじと登場人物を紹介

    自身も豊臣秀吉を演じる北野監督。「戦国時代はもっと男同士のドロドロとしたものや、策略が入り混じってああなったと思う」と会見で話しています。

    北野武監督の新作映画『首』が、ついに11月23日(木)から全国で公開されます。

    お笑い芸人・ビートたけしとしても知られる北野監督が描くのは、明智光秀が謀反を起こし、京都の本能寺に滞在する主君にて天下人・織田信長を襲撃したとされる“本能寺の変”。

    自身も羽柴秀吉を演じる北野監督は記者会見で、「大河ドラマなどでは格好のいい綺麗ごとばかり描かれる」と指摘した上で、「戦国時代はもっと男同士のドロドロとしたものや、策略が入り混じってああなったと思う。そういうものを描いた」と話しました。

    ⓒ2023KADOKAWA ⓒT.N GON Co.,Ltd

    「実は羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)の策略であった」「千利休の企てであった」など、多くの説や陰謀論がささやかれる“本能寺の変”は、日本の歴史の中でも謎の多い出来事です。

    「誰が」「なんのために」信長を倒したのか。そんな本能寺の変を同作では“誰も観たことのないスケールで描く”と予告されています。

    現在、予告編などから判明している登場人物を紹介

    ―織田信長(加瀬亮)

    様々な創作物でカリスマ的リーダーとして描かれる反面、非常に残酷、残虐だったという逸話がいくつも残る天下人。『首』でも、家臣に残酷な仕打ちや暴力をふるう人物として描かれています。

    ⓒ2023KADOKAWA ⓒT.N GON Co.,Ltd 織田信長

    ―羽柴秀吉(北野武)

    北野監督本人が演じる“信長の跡目を狙う腹黒いサル”。 主役級として描かれており、「信長の跡目を虎視眈々と狙い、“本能寺の変“を策略する」人物となっています。

    ⓒ2023KADOKAWA ⓒT.N GON Co.,Ltd 羽柴秀吉

    ―明智光秀(西島秀俊)

    次の天下を考え、暴力に耐え続けた明智光秀。予告では、「この世のものではない魔王と信じて仕えて来ましたが……家督を我が子になど、私は殴られ損だ!」と、手紙のような物を見て激昂するシーンも。

    ⓒ2023KADOKAWA ⓒT.N GON Co.,Ltd 明智光秀

    様々な人物の策略が巡る物語

    黒田官兵衛(浅野忠信)などと共に明智光秀に信長を討たせようと暗躍する秀吉を描く。というのが大筋の物語となるようですが、文化人として権力を持っていた千利休(岸部一徳)、元百姓の侍・難波茂助(中村獅童)など様々な人物がそれぞれの思惑を胸に交錯するといった内容になる模様。

    北野監督の代表作『アウトレイジ』のような、様々な人間の視点で物語が1つにまとまっていく“群像劇”スタイルは、監督の得意とする表現方法の1つです。

    また、黒田官兵衛編の予告の最後では「敵の総大将、明智の首を揚げるんだ」と言い放つシーンも紹介されています。果たして、北野監督はどのように“今まで見たことのない本能寺”を描くのか。23日の全国公開が待ちきれませんね。

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