2024年元日に発生した能登半島地震をはじめ、これまでさまざまな緊急時に活躍してきた自衛隊。国を守るために大事な存在である自衛隊の待遇は、実はかなり酷い!?
国防ジャーナリストいわく、極限状態で活動するにも関わらず隊員の装備品は粗悪で、特殊勤務手当はかなり少ないらしい。
災害大国・日本で暮らす人なら自分事として考えなければいけない自衛隊の待遇問題は、情報バラエティ番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』1月27日放送回で紹介された。
政府の防衛費増額の方針は固まったものの、だからといって自衛隊員の待遇が良くなるとは限らない。
自衛隊員にはさまざまな装備品が支給されるが、国防ジャーナリスト・小笠原理恵氏いわく、そのいくつかは被災地での作業に不向きで、「性能が高い市販品を自腹で購入している隊員がいる」そうだ。
例えば、懐中電灯は一応支給されるが、片手が塞がってしまうために作業がしづらい。小笠原氏によると、こうした時に役立つヘッドライトや、使用する電池すらも「隊員は自腹で購入している」という。
また、隊員が履く防水素材の戦闘靴は、支給頻度が低くてボロボロらしい。長時間冷たい水にさらされた足はひどく腫れた「塹壕足」と呼ばれる状態になって、最悪の場合壊死する可能性があるので危険だ。
小笠原氏は、自衛隊員のさらなる冷遇を語った。「自衛隊では休暇中に実家に帰省するのは個人の都合」らしく、「非常呼集時に基地や駐屯地に戻る交通費は自腹」なのだそう。また、労災は一般公務員と同じであるため、「民間の生命保険に自腹で加入する隊員がいる」という。
「災害派遣の特殊勤務手当は日額1620円」というのも衝撃的だ。
著しく危険な不発弾の運搬・爆破などは1万400円、「サリン」といった特殊危険物質の取り扱いは250円~2600円、多量の放射線に被爆した者や物件などの除染や応急手当は2600円とのこと。
繰り返すが、どの作業の金額も「時給」ではなく「日額」だ。命がけで働いているにもかかわらず待遇が悪いため、自衛隊の中途退職者は年々増加している。