英ロンドンにある大手スーパーマーケット「TESCO」を訪れたカール・カターモールさんは、生理用品コーナーに貼られた警告文に疑問を抱いた。
「万引き犯をみつけたら店員に教えてください。より安全な社会を作るための手助けをお願いします」と書かれていた。
カールさんはすぐさまこの状況を撮影し、友人のウーナ・ライダーさんに写真を送った。その後、ウーナさんはこうツイートした。
「私たちの社会は、『安全性』の本当の意味を話し合わなければならない」
Spotted by @HMPSurvival. We really need a genuine conversation as a society about what 'safety' means.
イギリスでは、政府の医療制度・国民保健サービス(NHS)に加入していれば、コンドームやピルなどの避妊用品は無料で支給される。しかし、生理用品への出費は自己負担だ。
そのため経済的な理由で生理用品が買えない女性も多く、イギリス国内で大きな社会問題となっている。
ウーナさんはBuzzFeed Newsの取材に対し、以下のように語った。
「このような万引き防止の表示は、隣人(貧困者)への疑いと怒りの眼差しを助長するだけです。生理用品を盗まなければならないほど経済的に追い込まれてしまう、その根本的な原因には目が向かない」
「代々の政府が作り出した『不平等』によって、生活必需品さえ買う余裕のない人たちが増えたのです」
ウーナさんのツイートはすぐさま拡散され、生理用品にかかる金銭的負担についてインターネット上で様々な意見が飛び交った。
「政府がコンドームを無料で支給できるなら、生理用品も無料で支給されるべきだ」
If the government can offer free condoms then they should offer free sanitary products. https://t.co/DHYrzXBeQo
「(生理用品の)万引きが問題なのではない。問題は、生理用品が無料ではないことだ」
Shoplifting isn't the problem. It's the fact that sanitary products aren't free and accessible to those who menstruate. https://t.co/eCg3YUsNCu
BuzzFeed NewsがTESCOに問い合わせたところ、警告文は「間違えて」違う場所に設置してしまっていたため、今は別の場所に移動していると説明した。
「生活必需品にかかるお金を出すのさえ困難な人々がいるのは、理解しています」とTESCOの広報担当者は語った。
「TESCOは、そうした消費者が少しでも生理用品を購入しやすいよう、タンポンにかかる税金を自社で負担する活動を最初に始めたスーパーです」
なお、この活動は『ピンク・タックス』という名で知られている。
「お店に来るお客様、全員を歓迎している。今回のことで不快な思いをした全ての方々に謝罪したいと思います」と広報担当者は続けた。
インターネット上では、やむを得ず生理用品を盗む人をみかけても通報しない、という声が多く上がった。
「もし大手チェーンのスーパーマーケットで、生理用品を盗んでる人をみかけたとしても私は通報なんかしない。あなたもそうするべきね」
if i see someone stealing feminine hygiene products of all things from a huge chain supermarket, i’m minding my business.... and you should too. https://t.co/1vcSMMBTmU
「生理用品は無料であるべき。何もみなかったことにする。」
these products should be free. ima pretend i ain’t seen nothin ladies https://t.co/YpGA6AgBiT
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:オリファント・ジャズミン