フジテレビ「とくダネ!」 BPOが放送倫理違反と判断 刑事事件でミス相次ぐ

    昨年7月、容疑者としてまったく別の人物を放送した。

    放送倫理・番組向上委員会(BPO)の放送倫理検証委員会は2月8日、フジテレビの情報番組「とくダネ!」について、「放送倫理違反があった」との意見書を公表した。同日、開かれた記者会見で明らかにした。

    刑事事件についてミスが相次ぐ

    同番組では2017年7月27日、医師法違反事件で逮捕された容疑者としてまったく別の男性の映像をインタビューも含めて放送。後日、謝罪した。

    また、翌8月28日には、放送した時点では書類送検されていなかった京都府議会議員について「書類送検された」と誤った情報を放送し、事実の確認がとれていなかったと謝罪した。

    放送倫理検証委員会は10月、「刑事事件の容疑者の映像と処分内容という最もセンシティブな情報について、同じ番組で間違いが続いたことは大きな問題」として審議入りを決めていた。

    BPOの判断は

    放送倫理検証委員会は、事実に反する報道で誤った情報を視聴者に伝えたことや、十分な裏付けがないまま誤った情報を放送したことは、日本民間放送連盟放送基準に抵触し、放送倫理基本綱領にも反しているとの見解を示した。

    以上のことから委員会は「放送倫理違反があった」と判断した。

    記者会見当日にも…

    放送倫理検証委員会の会見が開かれた8日にも「とくダネ!」内でミスがあった。

    同日、番組では9日から開催される平昌五輪に向けて、元モーグル日本代表の三浦豪太氏に大会の見所などを聞いていた。

    その際、三浦さんを紹介する写真で、実父である三浦雄一郎さん(85)との2ショット写真を放送したが、字幕スーパーで「故・三浦雄一郎さん」と記していた。

    キャスターを務める小倉智昭さんは、「三浦豪太君のお父様、今も大変お元気で、もう1度エベレストに行くんだと仰っています。その三浦さんに対して、大変失礼なスーパーを流してしまいました。申し訳ありません」と謝罪した。

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