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緊急無料公開された人気マンガ『コウノドリ』、テーマは急増する梅毒 「ドキッとした人は検査に」

「梅毒は“昔の病気”でも、“人ごと”でもない。」

梅毒が日本で急増している。今年の累積報告数は6000人以上となり、昨年1年間の報告数(5820人)をすでに超えた。1970年以来、6000人を超えるのは48年ぶりだ。

12月14日、このような状況を受けて、講談社『モーニング』で連載中の人気医療マンガ『コウノドリ』(鈴ノ木ユウ)の梅毒エピソード回全4話が同社運営のウェブサイト「コミックDAYS」で緊急無料公開された。

【梅毒患者数現行集計方式で最多】患者数が48年ぶりに6000人を超えるなど梅毒が爆発的に流行していることを受け、『コウノドリ』梅毒エピソードを緊急無料公開。梅毒は“昔の病気”でも、“人ごと”でもない。 https://t.co/SN4piPgSyn

梅毒は梅毒トレポネーマという菌が原因で、性的な接触によってうつる性感染症。局部のしこりから始まり、手のひらや足の裏の発疹など、全身に様々な症状が出る。

ただし、初期の症状に痛みやかゆみはあまりなく、気づかずに性的な接触をして、人にうつしてしまうこともあり得る。

同作の梅毒エピソード回では、風俗店を利用していた男性の梅毒感染、そしてその妻の妊娠による赤ちゃんの先天性梅毒の危険性が描かれる。男性が「早く言わないと」「なぜなら妻は今 身ごもっているのだ」と悩むシーンもある。

このエピソードは本来、12月21日(金)発売予定の最新単行本25巻に掲載される予定だったもの。「緊急無料公開」に踏み切った同社をBuzzFeed Japan Medicalが取材すると、同作担当者が以下のようにコメントした。

「今年は梅毒が例年より流行っているようです。他人事とは思わず、このエピソードにドキッとした人は検査に行きましょう。大事な人を傷つける前に」

無料公開の期間は12月20日まで。今回の発表を、同社は次のように結んでいる。「梅毒は“昔の病気”でも、“人ごと”でもない。」

BuzzFeed Japan Medicalでは梅毒について『気づかぬうちに失明や脳障害も 本当は怖い梅毒、日本で急増中』という記事を公開しています。