アメリカ・テキサス州南部の街サザーランド・スプリングスで11月5日午前11時半(日本時間6日午前2時半)ごろ、礼拝中の教会に銃を持った男が立ち入り、無差別に発砲。少なくとも26人が死亡した。
グレッグ・アボット州知事が事件を受けて開いた会見で明らかにした。
人口400人未満の小さな街
サザーランド・スプリングスは、テキサス第2の都市であるサン・アントニオから約50km南東にある人口400人未満の小さな街。現場の「ファースト・バプテスト教会」では事件当時、午前11時から日曜礼拝が開かれていた。
ABC Newsによると、被害者の年齢は5〜72歳。牧師の14歳の娘も含まれているとみられる。
現地で取材したBuzzFeed Newsの記者が住民から聞き取った話によると、容疑者は、まず教会の窓から中に向けて発砲。子どもたちは教会の後ろに参列していたため、「子どもたちが最初に撃たれたのではないか」という。
26歳の男性容疑者は死亡、元空軍
26歳の男性容疑者は犯行時、黒い防弾ベストを身につけ、アサルトライフルを用いたとみられる。現場から車で逃走する際に事故を起こし、車内で射殺、もしくは自殺した。
CNNによると、男性容疑者は2010年からアメリカ空軍に所属していたが、2012年に妻や子どもに暴行した疑いで軍法会議にかけられ、その後除隊した。空軍の広報担当者は、除隊の明確な時期を明らかにしていないという。
現場では追悼式
詳しい捜査が進められるなか、現場の教会付近では、住民がろうそくを持ち寄り、犠牲者を悼む追悼式が営まれている。
トランプ大統領「日本から注視」
10月5日から訪日中のトランプ大統領は自身のTwitterに、「神がサザーランド・スプリングスの人々と共にありますように。FBIと警察が現場で捜査を進めている。私も日本から状況を注視している」と投稿した。
また、在日アメリカ大使館で予定されていたスピーチの冒頭では、事件を「悪による犯行」と呼び、こう述べた。
「この悪による犯行は、被害者とその家族たちの祈りの場で行われた。言葉にならない痛みや悲しみを覚えるとともに、愛する人を失った家族の苦しみは想像を絶する」
【UPDATE】容疑者の経歴について加筆しました。
【訂正】事件の発生日時に誤りがあったため、修正しました。